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SLIPKNOT「ANTENNAS to HELL」 [●NU METAL]

best album 2012.07.25 release

世界を揺るがすモンスター・バンド初のベスト
新たなステージへ進むための愛しき“墓碑”

[text●i.akira]

SLIPKNOT(スリップノット)にとってバンド結成から17年、デビューから13年という月日を経て発売された初のベスト・アルバムであるこの「ANTENNAS to HELL」の意味はとても深い。ファンであればご存知だろうが、2010年5月24日にベーシストであり、メイン・ソング・ライターであり、バンド創設時からのメンバーであるポール・グレイが急逝した。その発表直後の記者会見で揃った8人の悲痛な姿を観たとき、もう二度とバンドは動くことはないだろうと僕は感じた。しかし彼らは2011年8月にイギリスで開催された“SONISPHERE FESTIVAL”で復活を果たした。それはメンバーでなければ理解できないほどの葛藤の上での決断だったと思う。そしてその覚悟と決意が込められたのは本作である。

内容は実にベスト・アルバムらしく、4枚のアルバムからシングル曲を中心にバランスよく年代順に選曲されており、初心者にもわかりやすいつくりになっている。しかし改めて聴いていると、なんと奥の深いバンドだろう。メタルを基盤としながら、あらゆるジャンルを柔軟に取り入れ、9人もの大所帯から独自の解釈でへヴィに吐き出されるその音たちは、重厚であると同時に緻密でインテリジェンスすら感じるほど高い水準の音楽である。またメロディ・センスもこの手のバンドの中では群を抜いており、マニアックな音楽性でありながら多くの聴衆を惹きつけている要因のひとつだろう。
また、ボーナス・ディスクには4作目のアルバム「All Hope Is Gone」を引っさげてのツアー終盤である“Download Festival 2009”でのライブ音源が収録されている。圧倒的熱量を誇る彼らのライブの魅力が聴覚からだけでもはっきり感じることができる強烈なライブ・アルバムだ。さらにDVDには歴代のミュージック・ビデオはもちろんのこと、バンドと各メンバーの歴史を追ったような“broadcasts from hell”というタイトルの映像集も収録されている。

彼らの魅力を存分に味わえると同時に、ポールという偉大なミュージシャンへの敬意に溢れたこのベスト・アルバムは、SLIPKNOTというバンドが新たなステージへ進むために必要な“墓碑”なのかもしれない。それは決別や封印を意味するのではなく、“9人のSLIPKNOT”が歩んできた“思い出”として、いつまでも僕らのそばに在るために。

バンドは現在MOTORHEAD(モーターヘッド)やSLAYER(スレイヤー)らと“MAYHEM FESTIVAL”ツアーでアメリカをサーキット中であり、さらに8月17日と18日にはバンド主催による“KNOT FEST”なるロック・フェスティバルを開催する。DEFTONES(デフトーンズ)、Lamb of God(ラム・オブ・ゴッド)、サージ・タンキアン(SYSTEM OF A DOWN/システム・オブ・ア・ダウン)、Cannibal Corpse(カンニバル・コープス)など超豪華なメンツを率いての大規模な祭典である。そして来年、遂に彼らは新作制作に突入するようだ。そこではきっと、本作とはまったく違うSLIPKNOTの音と姿があるだろう。彼らの第二章が、まもなく始まる。

OFFICIAL WEB SITE→ http://www.slipknot1.com/

TOWER RECORDS ONLINE[SLIPKNOT]
TOWER RECORDS ONLINE「ANTENNAS to HELL」2CD+DVD

■Track listing
[DISC1]CD
01. (sic)
02. Eyeless
03. Wait And Bleed
04. Spit It Out
05. Surfacing
06. People = Shit
07. Disasterpiece
08. Left Behind
09. My Plague/New Abuse Mix
10. The Heretic Anthem/Live In London 2002
11. Purity/Live In London 2002
12. Pulse Of The Maggots
13. Duality
14. Before I Forget
15. Vermilion
16. Sulfur
17. Psychosocial
18. Dead Memories
19. Snuff

[DISC2]CD/LIVE AT DOWNLOAD FESTIVAL 2009
01. (sic)
02. Eyeless
03. Wait And Bleed
04. Get This
05. Before I Forget
06. Sulfur
07. The Blister Exists
08. Dead Memories
09. Left Behind
10. Disasterpiece
11. Vermilion
12. Everything Ends
13. Psychosocial
14. Duality
15. People = Shit
16. Surfacing
17. Spit It Out

[DISC3]DVD
01. Spit It Out/Music Video
02. Surfacing/Music Video
03. Wait And Bleed/Music Video
04. Wait And Bleed/Animated/Music Video
05. Scissors/Music Video
06. Left Behind/Music Video
07. My Plague/Music Video
08. People = Shit/live Video
09. The Heretic Anthem/live Video
10. Duality/Music Video
11. Vermilion/Music Video
12. Vermilion Pt. 2/Music Video
13. Before I Forget/Music Video
14. The Nameless/live Video
15. The Blister Exists/Music Video
16. Psychosocial/Music Video
17. Dead Memories/Music Video
18. Sulfur/Music Video
19. Snuff/Music Video
20. Psychosocial/live Video
21. Antennas To Hell #0
22. Antennas To Hell #1
23. Antennas To Hell #2
24. Antennas To Hell #3
25. Antennas To Hell #4
26. Antennas To Hell #5
27. Antennas To Hell #6
28. Antennas To Hell #7
29. Antennas To Hell #8
30. Antennas To Hell #9


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SLIPKNOT「SLIPKNOT」




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KORN「The Path Of Totality」 [●NU METAL]

10th album 2011.11.30 release

重鎮KORNと新鋭ダブステップ・アーティストたちによる融合
へヴィ・ロックの新たな可能性と最先端を示した実験作

[text●i.akira]

原点回帰の前作「KORN Ⅲ -Remember Who You Are-」からわずか1年半でのリリースとなる新作「The Path Of Totality」は、つくづくKORNというバンドの懐の深さというか、アイディアの豊かさに驚かされる作品だ。なにせ新鋭のダブステップ・アーティストたちとのコラボレーション・アルバムである。きっかけは今年の4月にSKRILLEX(スクリレックス)とのコラボ曲「Get Up」を公式HPで発表したことだ。この曲がとんでもない話題を呼び、本来ミニ・アルバムを制作予定だったのが、けっきょくフル・アルバム発売にまで至ったのである。おそらく制作作業の途中で次々にアイディアが膨らんでいったのだろう。これまでも数多くのアーティストとのコラボはあったが、アルバム1枚を通してのコラボというのはバンド史上初だ。ダブのリズムにブレイクビーツやドラムンベースを混ぜ合わせた新しいエレクトロ・ミュージックをKORN(コーン)は取り入れたのである。しかし聴けばなおさら驚愕するだろう。ここ最近の作品のなかでは最もKORNらしい作品となっているからである。

激しくも緻密なデジタル・ビートとぶつかり合うのではなく、まるで血肉のごとく取り入れることで生まれた異様なテンションは、初期のKORNに通じるような不気味さと破壊力が混在している。本来ヒップホップ的なアプローチも好んできた彼らだからこそ、こんなにも自然にダブステップをものにしているのかもしれない。彼らの持ち味でもあるゴシックな空気感も損なわれることなく、得意とする緩急あるアレンジもさらに増幅されており、まるでブレることのない“KORN”の美学が貫かれているのはすばらしい。この手のコラボにありがちな無駄に長い曲もなく、退屈することなく楽しめるのも特徴である。
また、本作の初回限定盤には待望のDVD化となる「KOЯN LIVE: THE ENCOUNTER, A CONCERT FO R KOЯN III: REMEMBER WHO YOU ARE」が付いている。2010年6月にKORNのロゴをあしらったミステリー・サークルのなかでの無観客ライブを中心とした映像は意外にも初の公式ライブ映像であり、気迫十分のパフォーマンスを堪能できる。

思えば90年代へヴィ・ロック・シーンで活躍した数多くのバンドが解散や衰退を余儀なくされるなか、常にチャレンジャーであり続ける彼らは今も最前線に立ち続けている。進むことをやめないからこそ彼らはKORNであり続けるのだろう。シーンのリーダーの座はまだまだ誰にも譲りそうにない。

TOWER RECORDS ONLINE[KORN]
TOWER RECORDS ONLINE「The Path Of Totality」-Special-Edition-/CD+DVD

ザ・パス・オブ・トータリティ

The Path Of Totality/ザ・パス・オブ・トータリティ

  • KORN
  • ワーナーミュージック・ジャパン
  • 2011/11/30
  • CD

■Track listing
01. Chaos Lives In Everything/Featuring Skrillex
02. Kill Mercy Within/Featuring Noisia
03. My Wall/Featuring Excision
04. Narcissistic Cannibal/Featuring Skrillex and Kill The Noise
05. Illuminati/Featuring Excision and Downlink
06. Burn The Obedient/Featuring Noisia
07. Sanctuary/Featuring Downlink
08. Let's Go/Featuring Noisia
09. Get Up!/Featuring Skrillex
10. Way Too Far/Featuring 12th Planet
11. Bleeding Out/Featuring Feed Me

[BONUS TRACK]初回限定盤
12. Fuels The Comedy/Featuring Kill The Noise
13. Tension/Featuring Excision, Datsik and Downlink

[BONUS TRACK]初回限定盤/日本盤
14. Narcissistic Cannibal/Featuring Skrillex and Kill The Noise

[DVD]Crop Circle/初回限定盤
01. Intro/Uber-Time
02. Oildale
03. Pop A Pill
04. The Inspiraction/interview
05. Need To
06. Coming Undone
07. Bakersfield/interview
08. Let The Guilt Go
09. Here To Stay
10. Falling Away From Me
11. Crazy Heavy Shit/interview
12. Jam #1
13. Throw Me Away
14. Jam #2
15. Move On
16. Crop Circles/interview
17. The Past
18. Jam #3
19. Freak On A Leash
20. Jam #4
21. Are You Ready To Live?
22. Line-up Changes/interview
23. Jam #5
24. Shoots And Ladders
25. I'm Happy Right Now/interview
26. Clown
27. Got The Life


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KORN「UNTOUCHABLES」 [●NU METAL]

5th album 2002.06.11(2002.6.19/日本盤)release

KORNの5thアルバムにして、史上最大の問題作
音楽集団として高い完成度を誇るへヴィネス

[text●i.akira]

ケーブル・テレビのチャンネルを回していたら、最近のKORN(コーン)のライブ映像を観る機会があった。キーボードが導入されていたり、布陣やスタイルはかなり変わってしまったが、堂々たるパフォーマンスとオール・タイム・ベストのようなセット・リストに、観客に負けないほど僕も熱狂してしまった。そして「Here To Stay」が流れたときに思わず声を上げて喜んでしまった。なんとへヴィで乱暴で美しい曲なんだろう。しばしその余韻に浸ったあと、ひさしぶりにその曲が収録されたアルバム「UNTOUCHABLES」と向き合うことにしてみた。

発売当時、自らがオリジネイターのひとつであるはずのヘヴィ・ロック/ラップ・メタルからの脱却を図ったような様式美やゴシックな世界感が賛否両論を巻き起こし、バンド史上最大の問題作として今も捉えられているこのアルバムだが、個人的には非常に好きな作品である。ジョナサン・デイヴィス(Vo.)の代名詞だった陰鬱な魂の叫びは本作にはない(というより、あの痛みはファースト・アルバム「KORN」とセカンド・アルバム「Life is Peachey」ですべて吐き出されていると僕は解釈している)が、それ以上に注目すべきは表現力豊かな音楽集団としてのレベル・アップが果たされていることである。
シンセサイザーやブレイク・ビーツを積極的に導入したことにより、強靭すぎる音にさらなるメリハリが生まれ、よりドラマティックかつ緊張感のあるサウンドに仕上がっており、今までにないほどテクニカルで表情豊かなKORNを味わうことができる。さらになんとも癖の強いメロディが右往左往する楽曲を見事に歌いきっているジョナサンのボーカリストとしての成長も楽しめる作品だ。この突然変異とも言える進化は、Red Hot Chilli Peppers(レッド・ホット・チリ・ペッパーズ)やMarilyn Manson(マリリン・マンソン)の出世作を手掛けたことで知られるマイケル・ベインホーンをプロデューサーに迎えたことも大きく影響しているだろう。ここで得た高い技術と自由な表現方法により、彼らはバンドとしてさらに大きくなったと感じる。

今聴いてみると、その音がまったく色褪せていないことに驚いた。むしろ音楽として優れた作品であるということを改めて理解できた。みなさんも自宅や中古CD屋で眠っている本作と向き合ってもらいたい。あのころとは違う印象を持って受け入れられるはずである。

TOWER RECORDS ONLINE[KORN]
TOWER RECORDS ONLINE「UNTOUCHABLES/アンタッチャブルズ」

アンタッチャブルズ

Untouchables/アンタッチャブルズ

  • KORN
  • ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル
  • 2002/06/19
  • CD
■Track listing
01. Here to Stay
02. Make Believe
03. Blame
04. Hollow Life
05. Bottled Up Inside
06. Thoughtless
07. Hating
08. One More Time
09. Alone I Break
10. Embrace
11. Beat It Upright
12. Wake Up Hate
13. I'm Hiding
14. No One's There
15. Here to Stay
16. Here to Stay




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STONE SOUR「AUDIO SECRECY」 [●NU METAL]

STONE SOUR、会心のサード・アルバム
友に捧げられた最高傑作

[text●i.akira]

2010年5月24日、SLIPKNOTのベーシストであり中核であったポール・グレイが亡くなった。あまりに突然の悲劇に、メンバーはもちろん、全世界のMAGGOTS(SLIPKNOTファン)が悲しみに暮れた。
あれから約3か月後、SLIPKNOTのメンバーであるコリィ・テイラーとジム(ジェイムズ)・ルートが在籍する別バンド、STONESOURがサード・アルバム「AUDIO SECRECY」をリリースした。前作「come what (ever) may」が70万枚以上のヒットを飛ばしたこともあり、SLIPKNOTに匹敵するほどの期待度を持って迎えられた本作は、それを遥かに飛び越えるほどの名盤となっている。

ヘヴィ・ロックの王道すぎる王道を貫いた冒頭の「MISSION STATEMENT」や「DIGITAL (DID YOU FEEL)」に始まり、憂いを帯びたミドル・ナンバーながら彼らのメロディ・センスが光る本作からのパイロット・ソング「SAY YOU'LL HAUNT ME」、まるで逝ってしまった愛すべき友へ捧げるように優しく歌われる最高のバラード「HESITATE」、バンド陣の重厚な演奏を存分に楽しめる「NYLON 6/6」、歌ってよし、暴れてよしの「THE BITTER END」、ファースト・アルバム「BOTHER」や、セカンド・アルバムの「THROUGH GLASS」に通じるアコースティック・ナンバー「IMPERFECT」、荘厳なる空気でアルバムのエンド・ロールを告げる「THREADBARE」。もはや別プロジェクトと呼ぶのもおこがましいほどの完成度に到達しながら、ヘヴィ・ロック好きでなくても受け入れられるポピュラリティを持ち合わせる傑作である。

そして本作のブックレットのなかに、胸を打つ文字が書いてあった。
「DEDICATED IN LOVING MEMORY TO PAUL GRAY」と。
友に捧げられた傑作は、あまりにもすばらしいレクイエムとなって世界中に響いている。

OFFICIAL WEB SITE→ http://www.stonesour.com/ 


オーディオ・シークレシー~スペシャル・エディション

AUDIO SECRECY
~スペシャル・エディション

  • STONE SOUR
  • ロードランナー・ジャパン
  • 2010/09/01
  • CD

Audio Secrecy

AUDIO SECRECY

  • STONE SOUR
  • Roadrunner Records
  • 2010/09/07
  • CD


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SLIPKNOT「SLIPKNOT」 [●NU METAL]

SLIPKNOTのベーシスト、“#2”ことPaul Grayが
5月24日、米アイオワ州デモインのホテルで死去。38歳の若さでの急逝だった・・・


その演奏スタイルとは裏腹に
誰もを愛そうとする深い懐を持った男
それがポール・グレイだ

Paul Grayを偲ぶ 1,462文字
[text●h.mariko]


OFFICIAL WEB SITE→ http://www.slipknot1.com/ 

忘れもしない。
私が初めて奴らと出逢ったのは、2000年の夏だった。ぬるい音楽に嫌気がさしていたあのころ、刺激のあるものに飢えていた。
ジャケットからしてどぎつく、目を引く仮面野郎たち。いったいどんな音楽を奏でるのか?  まあ、適当に聞いてみよう、そんな甘ったれた私の両頬は、思い切りぶん殴られた。
衝撃を受けたアルバム「SLIPKNOT」。鼻血が出そうなほど興奮して、目の前が赤くチカチカ点滅して、ヴォリュームを上げすぎて、うるさいとオカンに怒られたものだった。

瞬く間にワールドワイドに活躍するようになり「Iowa」をリリース、その後に不仲や音楽性の違いから空中分解、それぞれがソロ活動をしたが、再度9人での活動を再開。満を持して発売された「VOL.3: (THE SUBLIMINAL VERSES) - 」ではアコースティックな曲も収録され、音楽の幅の広さに改めて驚かされた。

しかし、彼らのいちばんの魅力を語るにはライヴが欠かせない。サマーソニック、ラウドパークなどのイベントにも出演を果たし、また単独公演で幕張メッセを埋めるなど、今やヘヴィメタルやハードロック、スラッシュメタルなどといった音楽の枠を超えた活躍をし人気を博すSLIPKNOT。
彼らもまた日本をこよなく愛しており、パーカッションのコリーは天狗の面をつけ、ドラムスのジョーイは能面をつけ、ヴォーカルのコリーはライヴ中片言の日本語で「ナカユビタテロー」とファンを煽るパフォーマンスも見ものだった。

かくいう私もライヴには数回参戦したことがある。どれもこれも阿鼻叫喚を極める大荒れなファンにもみくちゃにされたが、楽しかった、ただその思い出しか残っていない。

特に印象的なのは、日本ではまだアルバム「Iowa」が発売される前に出演した、サマーソニック01でのライヴ(2001.8.18-19)。
殆ど曲が分からないにもかかわらず踊り暴れ狂うファンの姿。出演時刻がちょうど夕方から夜にかけてだったせいもあろうが、明るかった日差しが翳り、薄いブルーの空が漆黒に変り行く、その境界線はその言葉どおり「逢魔が時」を連想させた。ステージを見れば、9人の悪魔が降臨、その轟音にすぐさま飲み込まれてモッシュ&ダイヴを決め込んだものだった。

彼らの中心メンバーであり、バンドの生みの親でもあるベーシスト、ポール・グレイが亡くなった。
5月24日の出来事、享年38歳。いくらなんでも若すぎる。
死因は公表されていないが、彼がこの世からいなくなってしまったことだけは、紛れもない事実だ。
楽曲の要であるベーシストであり、バンドの音楽の骨格を作り上げる役を担っていたポール。
お前がいなくなっちまって、いったい誰が曲を作るんだ? どうやってほかの8人、世界中のファンを熱狂させてくれるんだ? そして、残された家族は、どうするんだよ?

ニュースを知った私の頭は、真っ白になった。
好きなアーティストの訃報を聞いてさらっと流せる人はいるのだろうか。

私には無理だった。
物理的な距離があることは分かってる。英語だって喋れない。でも、私は確かにSLIPKNOTから愛を感じ、奴らも私の愛を感じてくれていた、そう確信できるからだ。
ライヴを見てれば、誰だってファンはそう思うんじゃないか。

それが、こんな形で別れがやってくるなんて、想像しているはずがない。
覚悟だって、できているはずがない。
大粒の涙が、ジーンズを容赦なく濡らした。

5月27日、メンバーとポールの妻であるブレンナ氏が会見を行ない、ウェブに公開された。
いかついマスクの下に隠れた彼の素顔は、愛に溢れた好人物だった。
演奏とは裏腹に、誰もを愛そうとする深い懐を持った男、それがポール・グレイだ。
ポールを喪った哀しみに打ちひしがれながらも、記者会見を開いてくれた事を感謝したい。

彼亡き後、バンドがどうなるのかは我々の与り知らぬところである。いや、彼らがじっくり考えて出した答えに従うほかないだろう。
ただ、私たちができる最高の供養は、今までの彼らの作品を愛し、彼らを愛し、そしてポールを忘れないこと。心に刻むこと。それに尽きるのだろう。

思い出をありがとう。ポール・グレイよ、あっちに行っても、ベースをかき鳴らして、名曲を轟かせてくれ。

スリップノット

スリップノット

  • スリップノット
  • ロードランナー・ジャパン
  • 2000/03/23
  • CD

IOWA

IOWA

  • スリップノット
  • ロードランナー・ジャパン
  • 2001/08/22
  • CD

VOL.3:(ザ・サブリミナル・ヴァーシズ)

VOL.3
(ザ・サブリミナル・ヴァーシズ)

  • スリップノット
  • ロードランナー・ジャパン
  • 2004/05/21
  • CD

9.0:LIVE

9.0:LIVE

  • スリップノット
  • ロードランナー・ジャパン
  • 2005/11/02
  • CD

オール・ホープ・イズ・ゴーン(通常盤)

オール・ホープ・イズ・ゴーン

  • SLIPKNOT
  • ロードランナー・ジャパン
  • 2008/08/20
  • CD

スリップノット 10thアニバーサリー・エディション

スリップノット
10thアニバーサリー・エディション

  • SLIPKNOT
  • ロードランナー・ジャパン
  • 2009/09/09
  • CD

[Slipknot Personnel] 
#0/Sid Wilson(シド・ウィルソン/Turntable)
#1/Joey Jordison(ジョーイ・ジョーディソン/Ds.)
#2/Paul Gra(ポール・グレイ/B.)
#3/Chris Fehn(クリス・フェーン /Perc.)
#4/James Roo(ジェイムズ・ルート/G.)
#5/Craig Jones(クレイグ・ジョーンズ/Sampler)
#6/Shawn Crahan(ショーン・クラハン/Perc.)
#7/Mick Thomson(ミック・トムソン /G.)
#8/Corey Taylor(コリィ・テイラー /Vo.)





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