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友川カズキ「青いアイスピック」 [●FOLK]

new album  2010.12.15

それは詩か、絶叫か、冷笑か、人生か
奇才・友川カズキの描く現実と現実の隙間

[text●i.akira]

友川カズキ。音楽家であり、詩人であり、画家であり、競輪評論家である。1950年に秋田県で生まれた彼は、中原中也の詩「骨」に大きな影響を受け、いわゆる70年代フォーク・ブームの隅でこっそりとデビューした男である。秋田弁訛りで、絶叫とも冷笑ともつかぬ歌声、人生や博打や生や死を痛烈に描いた独創的な詩世界、感情のままにかきむしるギターの音が強烈なインパクトを与えるその音楽は、これまで大きなヒットなどとは無縁である。しかし、彼の存在を知ってしまったコアな音楽ファン、数多くのアーティストや著名人から絶対的な支持を受け続けている。

「青いアイスピック」は彼の最新作で、ホームレスをテーマにした異色作である。ホームレスの抱える痛みを“この国のボスには判らない”と批判する表題曲「青いアイスピック」や、彼が敬愛する競輪の用語をタイトルにして、戦後詩に多大な影響を与えた詩人・田村隆一の「言葉など覚えるんじゃなかった」という一説を暴れる情念に吐き捨てるように叫ぶ「先行一車」など、いかにも彼らしい詩が並ぶ。同時に、「2010、夏、オガ(お母)」や「1人ぼっちは絵描きになる」においては作曲家としての高い表現力を聴かせてくれる。また、日本ではオクラホマ・ミキサーの名で知られるアメリカ民謡の「TURKEY IN THE STRAW」に独自の詩をつけて歌った「どこへ出しても恥ずかしい人」など、本気とも冗談ともつかぬ遊び心も取り入れている。
彼の作品やライブにおいて大きな貢献を果たしてきた盟友である頭脳警察の石塚俊明(Ds)、ロケット・マツの名で知られるマルチ・アーティストの永畑雅人(Piano,Accordionなど)、永畑のユニットPascalsのメンバーである松井亜由美(Violin)による演奏も、友川カズキという音楽をより強烈に、より美しく際立たせている。

彼の独特な詩世界は、本作と同時発売された「友川カズキ詩集 1994-2010 ユメは日々元気に死んでゆく」にもたっぷりと収録されているので、そちらもぜひ手に取ってほしい。

そして現在新宿K’s cinemaなどで彼を題材にしたドキュメンタリー映画「花々の過失」が公開中である。監督はR.E.M.やSigur RósのPVなどを手がけ、最近ではMogwaiのライブ作品「Special Moves/Burning」の監督も務めた若き映像作家ヴィンセント・ムーン。本作はコペンハーゲンドキュメンタリー国際映画祭において「Sound and Vision Award 2009」を受賞し、賞賛されている。

還暦を迎え、今までにないほどに注目を集めている友川カズキ。しかし、本人はなに食わぬ顔で街を、呑み屋を、競輪場を、現実と現実の隙間をふらふらと漂っているに違いない。友川カズキとはそんな音楽である。

OFFICIAL WEB SITE→ http://kazukitomokawa.com/j/ 
花々の過失 WEB SITE→ http://lafautedesfleurs.com/j/la-faute-des-fleurs 

TOWER RECORDS ONLINE[友川カズキ]

青いアイスピック

青いアイスピック

  • 友川カズキ
  • PSFレコード
  • 2010/12/15
  • CD
■Track listing
01. 青いアイスピック
02. 鬼の日
03. 2010、夏、オガ(お母)
04. 一人ぼっちは絵描きになる
05. 明るい耳
06. どこへ出しても恥かしい人
07. 花あそび
08. 先行一車
09. あれは兄達


友川カズキ 歌詞集 1974-2010 ユメは日々元気に死んでゆく

ユメは日々元気に死んでゆく
友川カズキ 歌詞集 1974-2010

  • 友川カズキ著
  • ミリオン出版
  • 2010/12/14
  • 単行本



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