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加藤登紀子コンサート「詩と歌の世界」 [●LIVE REPORT]

坂東市民音楽ホール 2013.05.26
茨城県坂東市岩井5082


おトキさんのソウルは私の魂を揺さぶった
ときに涙が止まらないほどに
それはそれは凄まじいパワーだった

[text●h.mariko]

シャンソン、という音楽に興味を持ったのは、エイディット・ピアフという人を知ってからだったように思う。でもそれはお気に入りのファッションを見つけたような気分で、私のなかに深く根づくほどのものではなかった。愛を語る、そんなテーマがオトナっぽすぎて、当時は理解が及ばなかったのかもしれない。

それを打ち破った(?)のは、加藤登紀子の存在だった。
ハスキーなソウルフルな声。フランス語ではピンとこなかった言葉をよく知った日本語で歌ってくれる存在。初めてライヴを見たのが大好きなフジロックだったというのも大きかったかもしれない。

私の住む片田舎は、都内に出掛けるにはちょっと不便だが、緑多き住み良い街である。結構、好きである。ある日、ポスターを見つけた。私の住む田舎のおとなり町(さらに田舎)に、おトキさん(親しみを込めて以下こう呼ぶことにする)がくる!
車で数十分の場所。近い! 絶対行く! と、いつもスローリーな私には考えられないスピードでコンサート・チケットをゲットした。

オールスタンディング、飛び交う歓声と怒号、押し寄せる人・・・。そんなライヴを常と思っている節のある私にとっては、いささか不完全燃焼になるのではという危惧がないわけではなかった。だって、平均年齢がどう考えても私の親の世代、還暦とかくらいの方なんですもの。若い子がいるわ! なんてヒソヒソ言われて、だいぶ年を取ったことを気にしていた私は気をよくはしたのだが、肝心なのはライヴなのである。

が、そんなのまったくもって杞憂であった。

真っ赤なドレスに身を包んだおトキさんは柔らかな微笑みを浮かべたような、あのあたたかな表情で、有名なシャンソンからさまざまに、色とりどりに歌い上げた。
映画「紅の豚」で知った「さくらんぼの実る頃」などがずっと歌い続けられていた曲であると知ったこととか、おトキさんが青春を捧げた1960年代、大きな時代の変遷、先だっての大震災、さまざまなことがあったけれど、生きているとすべてを赦せるようになる、生きていることこそが人生、そして幸せ、そして愛なのだという大きなスケールで人生をとらえた言葉はぐっとくるものがあった。
超有名な曲しか知らなかったのだが、知らなくても魂の歌というのは伝わるものである。おトキさんのソウルは私の魂をも、音をたてるかのように揺さぶった。ときに涙が止まらないほどに、それはそれは凄まじいパワーだった。「愛しかない時」などでは、それこそ滂沱の涙が視界を遮るほどだった。

ちゃっかりサイン会にまで参加してきて、ホクホク顔で帰路に着いたのだが。サイン会で間近に見たおトキさんは、小柄なお洒落な可愛いおかあさん、だった。それがあのパワフルなステージを繰り広げてきたばかりの人には、到底思えなかった。
「今年もフジロックに行きます、登紀子さんのステージ、必ず行きます」って言ったら、「嬉しいわ、楽しみましょうね」って言ってくれたのが、なんか凄く嬉しくて、また泣きそうになった。

世界中で、どこかで人々は憎しみあい、拳銃を突き合わせ、人を殺す。それが英雄とされることさえある。宗教観、人種間の問題、私には解らないことはたくさんある。でも、おトキさんのうたを聴いて、ひとつ思うのだ。愛って言葉はちょっと照れくさいけど、大切なのは大きな愛よりも小さな愛。それは恋人や親、子どもを愛することだったり、隣人を愛することだったり、実はとても身近な愛を大切にすることで、世界は少しでも平和になるんじゃないのだろうか?

OFFICIAL WEB SITE→ http://www.tokiko.com/

TOWER RECORDS ONLINE[加藤登紀子]
TOWER RECORDS ONLINE「薔薇と恋のうた」

■Track listing
01. 愛の讃歌
02. バラ色の人生
03. 聞かせてよ愛の言葉を
04. さくらんぼの実る頃
05. 時には昔の話を
06. 恋の花ひらく時
07. 夜の通行人に捧ぐ
08. I LOVE YOU
09. もう離さない
10. ギタリズム
11. 忘却
12. 懐かしき恋人の歌
13. 愛しかない時
14. 愛燦燦
15. 百万本のバラ
16. 飾りじゃないのよ涙は


加藤登紀子コンサート
2013.08.05(月)北海道・室蘭市文化センター/加藤登紀子コンサート
2013.08.07(水)北海道・札幌市教育文化会館大ホール/加藤登紀子コンサート
2013.08.10(土)千葉・京葉銀行文化プラザ音楽ホール/命結トーク&ライブ
2013.08.24(土)静岡・森町文化会館/詩と歌の世界
2013.08.25(日)岩手・江刺体育文化会館ささらホール/詩と歌の世界
2013.09.13(金)東京・調布グリーンホール/子どもたちの輝かしい未来のために
2013.09.15(日)岐阜・各務原市文化会館/加藤登紀子コンサート
2013.09.16(月)滋賀・東近江市立八日市文化芸術会館/詩と歌の世界
2013.09.25(水)東京・和光大学ポプリホール鶴川/加藤登紀子トーク&ライブ
2013.09.27(金)宮城・仙台電力ホール/仙台いのちの電話チャリティ
2013.10.01(火)兵庫・多可町文化会館ベルディ―ホール/日本酒の日コンサート
2013.11.02(土)群馬・甘楽町文化会館/詩と歌の世界


■Related articles
加藤登紀子「シャントゥーズTOKIKO ~仏蘭西情歌~」




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D’ERLANGER「#Sixx」 [●ROCK]

6th album 2013.05.22 release

約4年ぶりとなる待望のオリジナル・アルバム
キャリアを総括したような風格漂う名盤

[text●i.akira]

気づけば再結成から6年もの時間が経過し、17年の不在期間が嘘だったかのように思えるほど積極的にリリースやツアーを重ねてきたD’ERLANGER(デランジェ)から、本当に久しぶりのオリジナル・アルバムが届いた。

「#Sixx」というシンプルな名前がつけられた本作は、タイトルどおり彼らにとって6枚目のアルバム(2010年にリリースされたセルフカバー・アルバム「a Fabulous Thing in Rose」は除く)である。ここ最近は活動のメインをライブにしていたためか、すでにライブで何度も披露されていた「Beast In Me」、「My Lips To Overlip Your Lips」、「Crimson Crow」を含め、妖しい空気感はそのままに、全体的に実にロックで生々しく骨太な音作りに仕上がっている。また、楽曲もキャリアを踏襲したようなバラエティに富んだ内容になっており、高い演奏力を存分に奮い、風格すら漂う唯一無比の世界を構築している。極端に速い曲や、ポップと呼べる曲は少ないかもしれないが、聴くほどにバンドの状態の良さがにじみ出てくる名盤である。

なお、バンドは本作よりワーナーへ移籍して、よりワールドワイドな活動を視野に入れているという。数多くのバンドに影響を与え続ける彼らの音楽が今後どのように広がっていくか、今から楽しみである。

OFFICIAL WEB SITE→ http://www.derlanger.jp/

TOWER RECORDS ONLINE[D’ERLANGER]
TOWER RECORDS ONLINE「#Sixx」通常盤

#Sixx (通常盤)

#Sixx (通常盤)

  • D’ERLANGER
  • ワーナーミュージック・ジャパン
  • 2013/05/22
  • CD

#Sixx(初回限定盤)

#Sixx(初回限定盤)

  • D’ERLANGER
  • ワーナーミュージック・ジャパン
  • 2013/05/22
  • CD+DVD
■Track listing
01. XXiS
02. MY BLOODY BURROUGHS POEM
03. CAVALLARO
04. Beast in Me
05. My lips to overlip your lips
06. Candy in the shape of you
07. Crimson Crow
08. Dance naked,Under the moonlight.
09. IS THIS LOVE
10. the end of eden

[Disc2/DVD]初回限定盤収録
無観客SPECIAL LIVE
01. LULLABY
02. 柘榴
03. Beast in Me


■Related articles
D’ERLANGER「a Fabulous Thing in Rose」



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星野源「Stranger」 [●POPS]

3rd album 2013.05.01 release

夕立に似ている。痛みも喜びも
くっきりとした輪郭を残しながら
やがてそれらすべてが等しく同じようにひとつになって
柔らかく広がって滲む

[text●u.junko]

夕立が好きだ。降り出した雨が、カラッからに乾いた地面に落ちて、ひとつずつの雨粒の跡をくっきりと残す、そのほんのわずかな瞬間もとても美しいと思う。そして熱くなり過ぎた街も、イライラした空気も一気に冷やされ、涼やかで凛とした雨上がりの空気に包まれると、それまでとはまるで違う、どこか新しい世界を見ている気がする。


星野源の音楽は夕立に似ている。痛みも喜びも、くっきりとした輪郭を残しながら、やがてそれらすべてが等しく同じようにひとつになって、柔らかく広がって滲む。

俳優にミュージシャンに文筆業と、天は二物も三物も与えたもんだと、さまざまな顔を見せる星野源が、ほかの人より器用にうまいこと生きているわけじゃなく、喜びも絶望も感じながら、人間の気持ち悪い部分にもしっかりと目を向けて、ていねいにつくられた印象のアルバムである。優しくて悲しくて泣きそうなのに軽やかで、聴き終えると心地よさがじんわりと残る。


どうしようもない悲しみや辛さは、どうしたって消えない。でも、このアルバムを聴いていると、それでもちょっとだけ何かいいことが待っているんじゃないかっていう気にさせてくれるのだ。そんな“その気にさせる”っていうことが、こちらの事情もお構いなしに進む日常には、なかなか必要だったりするのである。絶望を引き連れて、その先に何が見えるのか。ちょっと見てみたくなるのだ。


昨年末に病に倒れた星野源の完治を心の底から願うと同時に、再復帰後に何を聴かせてくれるのかが楽しみでしかたなくなる、まさに珠玉の1作だ。

OFFICIAL WEB SITE→ http://www.hoshinogen.com/

TOWER RECORDS ONLINE[星野源]
TOWER RECORDS ONLINE「Stranger」

Stranger

Stranger

  • 星野源
  • ビクターエンタテインメント
  • 2013/05/01
  • CD
■Track listing
01. 化物
02. ワークソング
03. 夢の外へ
04. フィルム
05. ツアー
06. スカート
07. 生まれ変わり
08. パロディ
09. 季節
10. レコードノイズ
11. 知らない
12. ある車掌





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今野敏著「わが名はオズヌ」 [●BOOK]

初版 2000.10 小学館刊

読んでいて心地よいというか
そうだよね、そうこなくっちゃねと主人公たちを
いつのまにか応援しながら読んでいる

[text●h.mariko]

小説の意義とは何か。
私は小説が大好きで、しょっちゅう読んでいるが、それによって何かが劇的に変化したりとか、環境が変わったりすることはまずない。むしろ、子どものころはもっと些細なことで感動sできたのに、このころはそれさえも薄まっている気がする。おもしろくないオトナとやらになってしまっているのだろうか、いささかショックである。

そんなことはさておき。
小説の意義、そのひとつを考えついた。
とても簡単な現実逃避ーー。
マイナスな意味ではない。自分では体験できないことを感じさせてもらえる、それが小説の楽しみ方のひとつである。現実には起こりえないようなことも、小説だからとさらりと読めてしまう。それが突飛であるほうが、そしてそれが爽やかにさらりと読めるほうが、好感度が高い。
この作品は、まさにそういう感じだったのである。

問題児の巣窟と化している南浜高校をつぶして住宅地にする計画が持ち上がっているなか、生徒のひとり加茂晶が自殺未遂をして息を吹き返したら“オズヌ”と自称し、人が変わったようになってしまったのである。
荒んだ高校、街の変化から土建工事の癒着まで話は広がり、オズヌはその不思議な力で人々をいさめ、また説きながら進み問題はひとつひとつと解決してゆく。

ハッピーエンド、というか、悪は罰せられ善は助かるという正に勧善懲悪に近いストーリーなので、読んでいて心地よいというか、そうだよね、そうこなくっちゃねと主人公たちをいつのまにか応援しながら読んでいることに気がつく。
役小角(えんのおづの)と加茂氏(賀茂氏)、秦氏の関係、冶金師、余福伝説、渡来人とその信仰。興味の尽きない話が繰り広げられ、これまた説得力がそれなりにある方法で話が納められることがすごい。
日本の歴史に振り回されるが、解説がていねいなので話に強引さもなく、描かれていることを知らなくてもちゃんとストーリーを理解しながら読み進められるところは高感度高し。

よき世の中とはよき政(まつりごと)が行なわれるべきであり、それを執り行う長の人格や政治姿勢が問われている、というような言葉が散見されたが、今のこの暗い話題ばかりの世の中にもちょうどいいではないか。
現実にオズヌは現われてはくれないかもしれないが、この本をよむことで、心の中が少しだけ変わるかもしれない。

わが名はオズヌ

わが名はオズヌ

  • 今野敏著
  • 小学館
  • 2000/09
  • 単行本

わが名はオズヌ (小学館文庫)

わが名はオズヌ

  • 今野敏著
  • 小学館 (小学館文庫)
  • 2003/09
  • 文庫


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