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ジャンルを飛び越え、新旧流行にとらわれることなく
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どうぞココで、いろんな好きと出合ってくれたなら
ますます楽しくなってしまうじゃない!
音楽、小説、映画、美術、TVショウ・・・いつだって、出合ったときが新しい!

オルガノラウンジ「calmwarm」 [●ELECTRONIC]

mini album 2002.04.26 release

ハイトーン・ヴォイスのヴォーカル
そしてほわほわしたエレクトロ・サウンド
優しく抱きしめられているような
あたたかく、おだやかな音

[text●h.mariko]

“calm warm”、あたたかく、おだやか。直訳すると、そんなタイトルだろうか。音楽と文字は簡単に相容れないとは思うのだが、アルバム・タイトルと音楽のイメージがここまで重なると、なんだか納得してしまう。

オルガノラウンジ(organ-o-rounge)。エレクトロニカ・バンドであり、アニメーション作家である松本力の描くイラストとのコラボレーション“松本力+オルガノラウンジ”でのライヴ・パフォーマンスで、国内外問わずに高い評価を得ている。
パラパラ漫画(と言って通じるだろうか、ノートの端に書いた絵をめくると動いて見える、あれだ)のような、少しぎくしゃくした動き。子どもがクレヨンで書き殴ったような、あたたかみもあるが、どこか不可思議な印象を与えるイラスト。そこに重なる、ハイトーン・ヴォイスのヴォーカル、そしてほわほわしたエレクトロ・サウンド。ギターやベースといったわかりやすい音ではなく機械化された音であるにも関わらず、ぬくもりを感じるサウンドは、優しく抱きしめられているような気持ちになる。電子音=作られた音=冷たいような感覚を持ちがちだが、オルガノラウンジの音はとにかく優しく、あたたかい。

夜中、暗い部屋でアロマキャンドルでも灯しながら、ゆっくりと聴く音楽に相応しい。あたたかい気持ちに包まれて、いい夢が見られそうな音を堪能していただきたい。

OFFICIAL WEB SITE→ http://www.organ-o-rounge.org/

TOWER RECORDS ONLINE[オルガノラウンジ]
TOWER RECORDS ONLINE「calmwarm」

calmwarm

calmwarm

  • オルガノラウンジ
  • クリエイティブ・フューチャー・コンテンツ
  • 2002/04/26
  • CD
■Track listing
01. calmwarm
02. hole
03. cargy
04. panoramic landscape
05. star
06. warmonger






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12012 sponsorship event「狂気乱舞 ~桜花の砌~」 [●LIVE REPORT]

2012.03.17 at ebisu liquidroom
live stage line up
9GOATS BLACK OUT(ナインゴーツ・ブラックアウト)
amber gris(アンバーグリス)
lynch.(リンチ)
12012(イチニーゼロイチニ)


季節外れの暴風雨の夜
織りなす静と動、光のなかに潜む闇
深く突き刺さる攻撃的な音が
やがて快感に変わっていく

[text●o.ayumi]

季節外れの暴風雨。世間では多くの企業が帰宅指示や臨時休業し、夕方の早い時間から店が閉まり始め、帰宅ラッシュで駅には多くの人が行き交っていた。そんな変則的な光景を横目に、私はいたって平常通りライブを見に行く。12012主催の「狂気乱舞 ~桜花の砌~」@恵比寿リキッドルーム。土砂降りのなか会場に入ると、開演を待つお客さんでいっぱい。暴風雨なんて外の話し、平常通りのライブ前の雰囲気がいつになく気持ちを上げてくれる。

幕開けは、9GOATS BLACK OUTから。
エキゾチックで独創的な、美しくもダークな世界観にあっという間に引き込まれる。メンバーの全身から音を届けているようにしなやかな佇まいには力強さがあって、ときに妖しく、見るものを魅了する。“生きてることを感じるかい”など、ryo(Vo.)の客席への問いかけや語りは、ひと言ひと言がリアルで力がこもっていて、不思議と泣けてくる。しっとり歌われたバラード「any」や、激しくもシリアスな雰囲気の「float」など、静と動が織り交ぜられた曲目は、見応え十分で大満足。物語を見てるみたいだった。好きだわー、この世界観。

[set list]
01. 甘美な死骸
02. Table of the Mortal Sins
03. 軽蔑
04. any
05. in the rain
06. missing
07. Who's the MAD
08. float
09. headache



amber grisは、
“光と、光と、闇のお話” という語りから入った「wishstar and sunlight and darkness」は、変拍子に伸びやかなギターがのった曲で、日だまりにいるみたいに温かくも、どこか悲しくて儚くて。出演陣のなかでは唯一“光のなかに潜む闇”を描いた曲が多かったように思うし、印象的だった。ヴィジュアル面では、唯一女形の殊(b.)もいて華があった。「(こんな天気に)いい意味でアホですね。素晴らしいと思います」と、ゆるい手鞠のMCも何だか笑えたし、マイペースさにほっこり。最後はバラード「feel me」で締め、切ない余韻が会場に残った。

[set list]
01. over flow girl's sick
02. Love in the first
03. ロジィ
04. 美醜
05. wishstar and sunlight and darkness
06. Awake or asleep
07. feel me



lynch.は、
実はそれほど期待していなかった。というのも、いつも安定したカッコいいライブで、今日も見られるだろうと思っていたから。けれどそれはいい意味で覆された。のっけからピッチを上げ気味の攻めの姿勢で、どこまで畳み込むの? と思ったらなんと最後まで。ハードかつスリリングな展開に、会場は白熱。絶対的な安定感のあるlynch.だからこそのパフォーマンスで、曲目は定番もばっちり差し込み、ラストの「pulse_」で“ヤリたい”放題たたみこんで豪快にステージを去る。やられた感、はんぱなかったっす・・・。

[set list]
01. Unknown Lost a Beauty
02. I BELIEVE IN ME
03. JUDGEMENT
04. MIRRORS
05. LIE
06. -273.15゚C
07. THE TRUTH IS INSIDE
08. alien tune
09. DAZZLE
10. pulse_



お待ちかねの12012は、
登場前にスクリーンにてMV「SUICIDE」を上映。
生々しく過激、強烈なインパクトの後に登場したメンバーは全身黒ずくめ。表情が見えることもほとんどなく、狂気的で凶器な鋭さを漂わせていた。どんなステージが繰り広げられるのか、すでに目は釘づけ。最新作「12012」を主に構成された曲目は、のエクストリームで重厚なロックサウンド。ジリジリと深くまで突き刺さすような攻撃的な音にゾクっとするも、それが快感に変わっていく。アルバムの初回盤のみに再録で入っている「「6」party-reprise-」もよりエッジィに磨きがかかり、いま仕様になって会場を盛り上げる。嵐の夜だし「CYCLONE」も差し込まれるのかと思いきやそれもなくて、近年の12にあった爽やかさは微々とも放ってなかった。それだけ新生12012の揺るぎない覚悟があるのを感じたし、もっと新しい表情を見せてくれると確信した。

[set list]
01. 斑
01. SUICIDE
02. BAAL-ZEBUL
03. FEROCIOUS
04. 睡蓮
05. ABUSE
06. 「6」party-reprise-
07. HIDE&SEEK
[encore]
01. MADMAN
02. my room agony-reprise-


OFFICIAL WEB SITE
9GOATS BLACK OUT→ http://9goats.net/top.html
amber gris→ http://www.amber-gris.com/
lynch.→ http://lynch.jp/
12012→http://www.12012.jp/

TOWER RECORDS ONLINE[9GOATS BLACK OUT]
TOWER RECORDS ONLINE[amber gris]
TOWER RECORDS ONLINE[lynch.]
TOWER RECORDS ONLINE[12012]

TANATOS

TANATOS

  • 9GOATS BLACK OUT
  • dali
  • 2010/03/24
  • CD
■Track listing
01. TANATOS
02. HARMS
03. BABEL
04. belzebuth
05. red shoes
06. Lithium
07. Heaven
08. 宛名のない手紙
09. 優しさの意味
10. Who's the MAD
11. minus+synonym
12. Reminisce
13. 願い


pomander [通常盤]

pomander

  • amber gris
  • an griffon
  • 2011/07/20
  • CD
■Track listing
01. Awake or asleep
02. element of soul
03. feel me
04. hazy moon luvgaze.
05. H u m m i n g b a r d ' s
06. in sickness and in health...
07. MillionDead Baby Songs
08. Room No.13
09. wishstar and sunlight and darkness.
10. ファラウェイ、ファラウェイ。
11. 浴室の人魚


I BELIEVE IN ME

I BELIEVE IN ME

  • lynch.
  • キングレコード
  • 2011/06/01
  • CD
■Track listing
01. INTRODUCTION
02. UNTIL I DIE
03. I BELIEVE IN ME
04. JUDGEMENT
05. LIE
06. -273.15℃
07. THIS COMA
08. SCARLET
09. ALL THIS I'LL GIVE YOU
10. TIAMAT
11. BEFORE YOU KNOW IT
12. A GLEAM IN EYE


12012

12012

  • 12012
  • フリーウィル
  • 2012/03/14
  • CD
■Track listing
01. 斑
02. SUICIDE
03. BAAL-ZEBUL
04. ABUSE
05. 睡蓮
06. 蛇舌
07. 艶
08. HESITATION
09. FEROCIOUS
10. HIDE & SEEK
11. MADMAN
12. FORTITUDE






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半野喜弘「Angelus」 [●POPS]

2005.05.25 release

ゲスト・ヴォーカリストたちの肉声が
やけに生々しい。音楽と吸いつくようなそれぞれの声が
楽曲をさらに艶やかに磨き上げてゆく

[text●h.mariko]

坂本美雨。ハナレグミ。原田郁子。細野晴臣。中納良恵。AH。湯川潮音。こうやって名前を列挙するだけでも、豪華だ。彼らがゲスト・ヴォーカルとして迎えられ、半野喜弘の音楽が乗せられたのが、このアルバム。なんだか、とても、愛おしいのだ。のろけ話をするカップルみたいな感じに近い。いや、でも、べたついたうざったい感じじゃなくて、シャープでちょっとお洒落な、そんなカップルに贈りたい、そんな感じだろうか?

落ち着いたトーンの柔らかさ。半野の楽曲に乗ったヴォーカリストたちの肉声がやけに生々しい。音楽と吸いつくようなそれぞれの声が、楽曲をさらに艶やかに磨き上げてゆく。

個人的には、日本語の楽曲があまり好きではない。言葉がどうしても耳について、言葉に飲まれてしまうことがあるからだ。もちろん、音楽がいいから歌詞も生きるのだろうけど、歌詞だけが浮いている楽曲は、どうも、好きになれない。
けれど、このアルバムでは、不思議とそれを感じない。いつも自分が喋っている言葉で歌い上げられているというのに、“歌詞”が耳に残らないのだ。むしろ、“音楽”という塊として、心の深いところにすっと入ってくる。

雨が降ると、どうも気分が塞ぐ。衣服が濡れたり、泥が跳ねたり、そしてどんよりと広がる雲と雨は、やっぱり爽快さは伴わない。すかっと晴れた天気の方が気持ちがいいのは、確かだ。でも、雨が降らないと、大地は乾く。人々は生きられない。そんな存在の雨と、このアルバムは、似ている気がする。

OFFICIAL WEB SITE→ http://www.yoshihirohanno.com/

TOWER RECORDS ONLINE[半野喜弘]
TOWER RECORDS ONLINE「Angelus」

Angelus

Angelus

  • 半野喜弘
  • EMIミュージック・ジャパン
  • 2005/05/25
  • CD
■Track listing
01. アンジェラス
02. 甘い奇跡 feat. 坂本美雨
03. 夢の匂い feat. ハナレグミ
04. 相対性ロケット feat. 原田郁子/クラムボン
05. 5つの告白と2つの嘘
06. サヨナラ、はらいそ feat. 細野晴臣
07. 蒼い月 feat. 原田郁子/クラムボン
08. ナイフ feat. 中納良恵/EGO-WRAPPIN'
09. ふたりのこと feat. AH
10. スクラップ Part1&2 feat. 湯川潮音





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Thousand Foot Krutch「The End Is Where We Begin」 [●ROCK]

6th album 2012.04.017 release

カナダの雄によるキャリア総括の6thアルバム
解放的で自信に満ち溢れた美しきヘヴィ・ロック

[text●i.akira]

日本での知名度はそれほど高くないが、すでにデビュー10年以上のキャリアを持つカナダのクリスチャン・ロックの雄、Thousand Foot Krutch(サウザンド・フット・クラッチ)による6thアルバム。

カナダ出身のアーティストは本当にすばらしいメロディ・センスを持っているが、このバンドもその例に漏れない。もともとラップコア寄りのアグレッシブなサウンドを得意としていた彼らだが、徐々にヘヴィ・ロックを軸としたメロディアスでドラマティックな路線に変換していき、本作ではついにそのスタイルの完成形を聴かせてくれている。メタリックなリフが痺れる「We Are」、重厚かつ痛快なラップ・メタル「Light Up The Sky」、アルバム・タイトルでもある上質なロック・バラード「The End Is Where We Begin」の冒頭3連発は特に強烈で、本作のスタンスとバンドのカラーをはっきりと示した3曲だと思う。また、先行シングルとなった切なくも美しい「Be Somebody」、壮大なイントロ「This Is A Warning」からつながるダークな世界とメロディがクセになる「Courtesy Call」、緩急のある展開がスリリングなラップコア「War Of Change」、アコースティックながらポジティブな力強さを感じさせるバラードである「All I Need To Know」と「So Far Gone」など、“終わり=始まり”という意味深なタイトルが表わすとおり、キャリアを総括したようなさまざまなスタイルのナンバーが収録されているが、一貫した統一性を感じるアルバムだ。

あえて大きなレーベルに所属せず、自分達自身の力で音楽を鳴らしている彼らだからこそこんなにも解放的で自信に溢れた作品を完成させることができたのかもしれない。ぜひここ日本でもさらなる知名度を得てほしい。まずは聴いていただきたい。彼らはもっと多くの人を虜にできるバンドだから。

TOWER RECORDS ONLINE[Thousand Foot Krutch]

End Is Where We Begin

The End Is Where We Begin

  • Thousand Foot Krutch
  • Fuel Music
  • 2012/04/17
  • CD
■Track listing
01. The Introduction
02. We Are
03. Light Up the Sky
04. The End Is Where We Begin
05. Let the Sparks Fly
06. I Get Wicked
07. Be Somebody
08. This Is a Warning
09. Courtesy Call
10. War of Change
11. Down
12. All I Need To Know
13. Fly on the Wall
14. So Far Gone
15. Outroduction





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清家千晶「スミレ」 [●POPS]

1st single 2001.05.09 release

青空と夕焼けという2色の空色があって
そのあいだを揺れている自分の魂の絵

[text●m.m_o1]

デビュー曲「スミレ」のイメージを、かつて彼女は「青空と夕焼けという2色の空色があって、そのあいだを揺れている自分の魂の絵」と表現した。
その言葉になんだか不思議な心地よさを覚えた。
一度聴いたら忘れられないメロディと、温かくて柔らかくて身を委ねたくなるような優しさを持つ歌声。ほんとだ、と思った。
彼女の楽曲は、詞と曲とイメージが同時に降りてくるんだという。
「この曲は19歳の春に、詞と曲が降りてきたんです」
きっと、音楽に夢中で音楽のことだけを純粋に考えて悩んで苦しんで、それでも夢中をつづけるときに現われる降臨。ある種のクリエイティブは、この繰り返しのなかから創造される。そうして生まれた作品は、しっかりとした存在感を持ち、その輝きは永遠に失しなわれないのだという。
彼女のなかで1998年に生まれた「スミレ」は、いま聴いてもまったく違和感なく響く。いや、むしろもっと深くしなやかな心地よさに包み込んでくれる。

OFFICIAL WEB SITE→ http://www.seikechiaki.com/
myspace→ http://www.myspace.com/seikechiaki

TOWER RECORDS ONLINE[清家千晶]
TOWER RECORDS ONLINE「スミレ」

スミレ

スミレ

■Track listing
01. スミレ
02. 12月の雨
03. この体。


サイレンス (CCCD)

サイレンス

  • 清家千晶
  • EMIミュージック・ジャパン
  • 2003/09/18
  • CD
■Track listing
01. この体。
02. 空の鏡
03. オルゴール
04. スミレ
05. 花唄-ハナウタ-
06. 360°
07. うたたね
08. メランコリック
09. 呪文
10. まばたき/Acoustic.
11. スミレ/deep color ver.
12. スミレ/another ver.






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The Libertines「Up The Bracket/リバティーンズ宣言」 [●POST-PUNK REVIVAL]

1st album 2002.10.14 release

2曲目「Death on the Stairs」を
カッコイイと思わないなら
ロックンロールとは縁がない
と、言い切っていい

[text●k.ryo]

このアルバムを語るには、
ストロークスのファーストとともに、
”ロックンロール・リバイバル”という言葉が
ついてまわる。
まさにリアルタイムだった自分が今語れば、
90年代ニルヴァーナのころから、
リンプやコーン、マリリンマンソンなど
重く過激になっていくロックへの“ルーツ返り”
これは、
リバティーンズ(The Libertines)のルーツであろう
”PUNK”にもいえる。


1本のマイクでツインボーカルがコーラスをとり、
皮ジャンやパンクふうのジャケットに身を包み、
童顔とカッコツケマンという対象的なルックス

これほど、絵面の映えるロック・ミュージシャンは、
まさにセックス・ピストルズのようじゃないか
しかも、ごていねいにも、片方が薬漬けで、
ゴシップネタにも事欠かなかったこともあり、
日本で全員揃ったライブを見れた人は、
1000人に満たないと思う。
そしてセカンド(こちらも期待を裏切らず、傑作)出して、
すぐ解散
トホホなんだけど、出来すぎなのだ。
ズルいくらいに

楽曲のほうも全曲解説したいくらい素晴らしいうえに、
ときおり、トラディショナル・フォークのような
不思議な展開もあったりで、飽きさせない。

ツインボーカルのバトンタッチがいとおしい
2曲目「Death on the Stairs」がカッコイイと思わない人は、
初期ビートルズも含め、
ロックンロールとは縁がないと言い切っていい

ちなみに、YouTubeで2010年の
レディング&リーズ・フェスティバルでのライブが
フルで見ることができます。
演奏はあいかわらず、荒いから、
CDを聞き込んでからのほうがいいけど、
消されてしまうかもしれないので、
お早めに!↓
The Libertines - Reading Festival 2010(HD)
The Libertines - Reading Festival 2010

TOWER RECORDS ONLINE[The Libertines]
TOWER RECORDS ONLINE「Up The Bracket/リバティーンズ宣言」

リバティーンズ宣言

リバティーンズ宣言
Up The Bracket

  • The Libertines
  • EMIミュージック・ジャパン
  • 2002/12/04
  • CD
■Track listing
01. Vertigo
02. Death On The Stairs
03. Horrorshow
04. Time For Heroes
05. Boys In The Band
06. Radio America
07. Up The Bracket
08. Tell The King
09. The Boy Looked At Johnny
10. Begging
11. The Good Old Days
12. I Get Along


リバティーンズ革命

リバティーンズ革命
The Libertines

  • The Libertines
  • EMIミュージック・ジャパン
  • 2004/09/01
  • CD
■Track listing
01. Can't Stand Me Now
02. Last Post On The Bugle
03. Don't Be Shy
04. The Man Who Would Be King
05. Music When The Lights Go Out
06. Narcissist
07. The Ha Ha Wall
08. Arbeit Macht Frei
09. Campaign Of Hate
10. What Katie Did
11. Tomblands
12. The Saga
13. Road To Ruin
14. What Became Of The Likely Lads

15.france/Hidden Truck
16. Don't Look Back Into The Sun_New Version/Bonus Tracks
17. Cyclop/Bonus Tracks
18. Dilly Boys/Bonus Tracks
19. Can’t Stand Me Now/CD-Extra




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TAIJI AT THE BONNET「ROCK STAR WARS」 [●ROCK]

1st album 2012.01.25 release

佐藤タイジを中心とする
奇跡のロック・バンド、遂にデビュー
ロックンロールで示す未来への道しるべ

[text●i.akira]

THEATRE BROOKの佐藤タイジ(Vo./G.)が自らのソロ・プロジェクトを発展させるため、ウエノコウジ(B.)、阿部耕作(Ds.)、うつみようこ(Vo./G.)奥野真哉(Key.)という豪華なメンバーを集め、偶然にも2011年3月11日に結成されたTAIJI AT THE BONNET(タイジ・アット・ザ・ボンネット)のファースト・アルバム。

「ROCK STAR WARS」というタイトルどおり、個性豊かなメンバーだからこそできる自由なロックンロール・サウンドと、映画「STAR WARS」のワードがふんだんに使われるという異色の作品。しかし、その上で叫ばれるのは3.11以降に日本が抱える問題の数々だ。“マママMy Melt Down”というサビが強烈な「ROCK’N’ ROLL JEDI」、バンドを象徴するパワフルなロック「愛してるぜ緊急に」、“オビワンケノビーはきっとキヨシローって名のジェダイさ”というフレーズがグッとくる軽快でストレートな「ROCK STAR WARS」、佐藤とうつみようこの掛け合いが心地よいダンサブルな「THIS IS WE ARE」、現代へまっすぐ突きつけたメッセージが胸を打つ、うつみようこ作詞作曲のミドル・ナンバー「す・と・い・く」、佐藤が語る夢のひとつである“100%ソーラー電気による武道館ライブ”への想いをそのまま曲にした「100% SOLAR BUDOKANの歌」、佐藤のソロ・アルバム「The Divorced Rockstar」にも収録されていた名曲「ソノラ砂漠のドレッドライダー」のセルフ・カバーなど、熱く楽しく力強い演奏とともに、3.11以降の在り方や考え方を、怒りや悲しみに任せるのではなく、ポジティブかつ良質な音楽というエンタテインメントとして提示してくれている。ロック畑の人間ができることを、やるべきことを、彼らは笑顔で吠えているのだ。だからこそこんなにもかっこよく、こんなにもあたたかく、まっすぐに響く。シンプル・イズ・ベストという言葉がよく似合う素敵なアルバムだ。

4月29日には“ARABAKI ROCK FEST.12”への出演も決定している。東北最大規模のフェスであり、平和と東北の尊厳を守るために君臨した部族“荒吐族”の名を冠したこの祭りに彼らが出るのは必然だろう。彼らの、いや、我々の“ROCK STAR WARS”はまだ始まったばかりだ。未来のため、笑顔でこの時代を乗り越えていこうじゃないか。このアルバムを聴きながら。

OFFICIAL WEB SITE→ http://www.the-bonnet.com/

TOWER RECORDS ONLINE[TAIJI AT THE BONNET]
TOWER RECORDS ONLINE「ROCK STAR WARS」

ROCK STAR WARS

ROCK STAR WARS

  • TAIJI AT THE BONNET
  • キングレコード
  • 2012/01/25
  • CD
■Track listing
01. ROCK'N ROLL JEDI
02. シモキタのワル
03. 愛してるぜ緊急に
04. ROCK STAR WARS
05. THIS IS WE ARE
06. す・と・い・く
07. NEVER STOP THIS PARTY
08. IT'S HAPPEN TO US
09. JEDI'S GIRL FRIEND
10.JEDI'S BLUES
11.100% SOLAR BUDOKANの歌
12.ソノラ砂漠のドレッドライダー






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ロリータ18号「THE GREAT ROCK'N'ROLL FESTIVAL!!」 [●PUNK ROCK]

cover album 2001.09.19 release

パンク・ロックへの
ピュアな愛情が爆発する
カバー曲という名のラブ・ソングは
いつ聴いても色あせていない

[text●g.yasuhiko_01]

親しみのあるキャッチーなメロディと、
パンク・ロックのもつ初期衝動、
疾走感が炸裂する独特のロリータ節で、
数多くの名カバー曲を生み出してきたロリータ18号。
彼女たちのカバー曲を聴いて思うのは、
“ほんとにパンク・ロックが好きでしょうがないんだ”ということ。

イギリスのパンク・ロックバンド、
The Toy Dolls(トイドールズ)のオルガ(G./Vo.)を
プロデューサーに迎えたアルバム
「鳥人間」(2000 .11.22)のラスト曲、
セックス・ピストルズ「THE GREAT ROCK'N ROLL SWINDLE」の
替え歌カバーでも
“パンク・ロックが大好きです!”と
叫ぶように歌っていた。

そしてその、大好きがいっぱい詰まった
洋楽パンク&ロックンロールのカバー・アルバムが、
この「THE GREAT ROCK'N'ROLL FESTIVAL!!」だった。
それはことさら、
この年にリンパ腺癌で死去したジョーイ・ラモーン
(彼女たちの4枚目のアルバム「父母♡NY」をプロデュース)
に捧げたオリジナル曲「BYE BYE JOEY」が物語っている。

ロリータ18号のパンク・ロックへの
ピュアな愛情が爆発するカバー曲という名のラブ・ソングは、
ほんと、いつ聴いても色あていせない。

OFFICIAL WEB SITE→ http://www.lolita18.jp/

TOWER RECORDS ONLINE[ロリータ18号]
TOWER RECORDS ONLINE「THE GREAT ROCK'N'ROLL FESTIVAL!!」

■Track listing
01. ROCKAWAY BEACH/THE RAMONES
02. DIG THAT GROOVE BABY/TOY DOLLS
03. SUMMERTIME BLUES/EDDIE COCHRAN
04. SHAKIN' ALL OVER/Johnny Kidd & The Pirates.
05. WART HOG/THE RAMONES
06. TENNESSEE WALTZ/Patty Page
07. LOVE YOUR MONEY/DAISY CHAINSAW
08. ICH LIEBE DEUTSCHE LAND/A cartoon Theme song in Germany
09. SHE GOES TO FINOS/TOY DOLLS
10. HANG ON SLOOPY/McCOYs/VIBRATIONS
11. VIDEO KILLED THE RADIO STAR/BUGGLES
12. BE MY BABY/RONETTS
13. THE GREAT ROCK'N'ROLL SWINDLE/SEX PISTLES
14. JOHNNY B.GOODE/CHUK BERRY
15. BYE BYE JOEY/LOLITA NO.18





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nano sound museum「nano sound museum」 [●DANCE ROCK]

1st album2012.04.11 release

ダンス・ロックの新鋭、待望のフル・アルバム
すべてを酔わせ、揺らし、躍らせる濃密な音世界

[text●i.akira]

ダンス・ミュージックとロックを融合させるバンドは多数いるが、nano sound museum(ナノ・サウンド・ミュージアム)はそのなかでも明らかに一線を画している。3ピースというミニマルなバンド形態から繰り出される骨太でポップなギター・ロックに、さまざまなダンス・ミュージックを柔軟かつ大胆に取り入れることで、どんなリスナーも酔わせ、どんなハコも揺らし、なにもかもを踊らせる唯一無二の存在感を放っている。そして彼らのファースト・フル・アルバム「nano sound museum」は、まさにそんなダンス・ロックの神髄を体現した傑作である。

2010年にリリースしたミニ・アルバム「PHENOMENON」から約2年ぶりの音源となる本作は、ユニットの中心人物であるナガオタツキ(Vo./G.)が1990年代から吸収したであろうハウスやブレイクビーツなどを欲張りなほどに取り入れ、チャレンジ精神とアイディアの限りをこの10曲に凝縮したような濃厚かつ緻密な音世界を楽しむことができる。良くも悪くも節操のなさは多少あるものの、持ち前のメロディ・センスにより実にバラエティ豊かな楽曲がずらりと並んでいる点もおもしろい。
タイトルだけでなくサウンドからも自信が伺えるドライヴィンな「ain't nothing but my music」、聴き手を音の渦に引きずりこんでしまうほど畳み掛ける「no escaping」、ラウドな展開が痺れる「break out」、直球なディスコ・パンク「kill the music」、今の季節にピッタリとハマるポップな「realize」、ブレイクビーツを散りばめた轟音と浮遊感が気持ち良い「booster」、ハウス・ライクなトラックに優しいメロディが添えられた「starlight」など、シンプルかつダイナミックに“リスナーを楽しませる=自分が楽しめる”音作りがされているように感じる。また、収録曲のほとんどがライブで鍛え上げられてきた曲だけに、バンドの一体感もすごい。サポート・メンバーであるオガワヒロナガ(B.)とカジタニマサヒロ(Ds.)のリズム隊のパワフルなビートも聴きどころ満載である。

ここまでいろいろ語ったが、聴けば難しいことは何もない、バンド・キッズもダンス・フリークも楽しめるという、非常にオイシイ好感度抜群のアルバムだ。バンドは全国ツアー開催も発表しており、初日の4月27日には渋谷club asiaにて自主イベント“kill the music vol.5 -release party 2012 spring-”を行ない、さらにツアー・ファイナルとなる5月24日の渋谷O-CRESTでは初のワンマン・ライブも決定している。この勢い、今聴いておかないと後悔するかもしれない。

OFFICIAL WEB SITE→ http://www.nanosoundmuseum.com/



TOWER RECORDS ONLINE[nano sound museum]
TOWER RECORDS ONLINE「nano sound museum」

nano sound museum

nano sound museum

  • nano sound museum
  • Magnifique
  • 2012/04/11
  • CD
■Track listing
01. ain't nothing but my music
02. no escaping
03. disco
04. break out
05. kill the music
06. realize
07. interlude
08. breathe
09. booster
10. starlight




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粕谷知世著「アマゾニア」 [●BOOK]

初版 2004.10.25 中央公論新社刊

アマゾネスの暮らしを
まるで伝記のような緻密さで描く
その文章の美しさと
じっくり、時間をかけて向き合ってみたい

[text●h.mariko]

アマゾネスという、伝説の部族をご存知だろうか。女性だけで構成された、戦闘に長けた人々。弓を巧みに操るという。その弓を引き絞るときに邪魔になる右の乳房を切り落としたという伝説さえあるほどなので、その戦いに対する覚悟は相当のものである。
子を産むときは他部族の男のもとに行き、交った。男児が生まれた場合、殺す。あるいは父親のもとに引き渡す。女児のみを後継者として育てた筋金入りの女性戦士たちといわれている。
そんな、アマゾネスの暮らしを緻密に描いた本作。

16世紀。部族ごとに異なる習慣を持って暮らしているアマゾン川のほとり。“泉の部族”の大弓隊長である赤弓は、アマゾネスを束ねる女戦士である。彼女は部族たちがよくあるようにと力をつくしているのに、守護精霊“森の娘”は身勝手に振る舞うし、“亀の部族”の腰は重く、“鰐の部族”は何を考えているかわからない。宿敵である“オンサの一族”を滅ぼしたところに、新たな民族が迎え入れられる。それは開拓という名目で占領にやってきたスペイン人。彼らの出現で、男子禁制の“泉の部族”に男が連れ込まれることになり、秩序は乱れる・・・。

伝説とは、語り継がれるなかで姿を変え形を変えながら今に伝えられるものであろう。ゆえに、必ず真実とは限らない。だが、そのおおもととなる何かがあったからこそ、伝説は残るのである。赤弓という戦士が実在したかはわからない。だが、ここに語られる彼女ら彼らの姿はあまりにリアリティに溢れ、とても絵空事とは思えない存在感がある。まるで、友達みたいな親近感すら覚える。赤弓は戦士としてリーダーとしては素晴らしいが、女性としてはとても不器用。夢見鳥や影の三つ子など、名前もキャラクターも個性的で飽きない。女性はたおやかに、子を産み育てるのが仕事とされることが多い世の中に、このような勇壮な人々がいたのかと思うと心躍る。

伝記のようであり創作の物語と思えない緻密さで描かれるこの作品は、ひとつの歴史書のようだが、その文章の美しさで小説であることを思い出させてくれる。誰も見たことのないアマゾネスを生き生きと描き出した秀作。2段組500ページの長編、じっくり、時間をかけて向き合ってみたい。

アマゾニア

アマゾニア

  • 粕谷知世著
  • 中央公論新社
  • 2004/10
  • 単行本

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粕谷知世著「クロニカ 太陽と死者の記録」






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Perfume「Perfume ~Complete Best~」 [●POPS]

1st album 2006.08.02 release

初期のレトロ・ポップは
ボーカロイドみたいに無機質な歌声で
ただひたすらかわいくて

[text●o.ayumi]

妙に疲れた日。無心になりたいとき。
ふと聴きたくなるのが、「Perfume ~Complete Best~」。

先日「JPN」を紹介した私がいうのもナンだが、「JPN」は元気が余って欲張っていられる明るい気分のときに聴きたくなる。楽しいことはもっと楽しくなるし、悩みにもとことん向き合える、倍々ゲームみたいにモチベーションが上がって目の前が明るくなるアルバムなのだ。

それに対して、この「Perfume ~Complete Best~」は、近未来ポップ、テクノポップユニットとしてデビューしたPerfume(パフューム)の初アルバムにしてベスト盤という渾身作。本作でのPerfumeは、“レディ”ではなく“ガール”。いい意味で心が通ってない初期のレトロ・ポップは、ボーカロイドみたいに無機質な歌声で、非現実的な“エレクトロ・ワールド”へと誘ってくれる。

なかでも好きな曲は「コンピューターシティ」。私がPerfumeを知ったキッカケの曲でもあるのだが、ダンスをメインにしたシンプルなMVはかわいく、主人公が恋に落ちた自分の感情を理解できずに翻弄され、絶対故障だと焦る歌詞はいま聞いても胸キュン。少女が描いた夢のような、ハチャメチャでキュートな曲は、慰めもしなければ、励ましもしない。“いまに夢中になれたらそれでいい10代”のタフな思いが多々込められていて、強張った心をなんとなくほぐしてくれるのだ。
「エレクトロ・ワールド」は、“その世界”の核心を暴こうとするカッコいいダンスチューン。レトロチックな「モノクロームエフェクト」、Perfumeのテーマ曲ともいえるピコピコしたはじける音色がキュートな「Perfume」。いまのPerfumeの甘くほんわかした感じのルーツともいえる「ファンデーション」、「wonder2」。

幼児の成長記録を見たときのウキウキする感じに似た、初々しい表情が凝縮された、何度見ても飽きない感じ。疲れたとき、甘えたいとき、何も考えたくないとき。ただひたすらかわいくて、なんとなく心を癒してくれるこのアルバムをぜひ聞いてみてほしい。

OFFICIAL WEB SITE→ http://www.perfume-web.jp/

TOWER RECORDS ONLINE[Perfume]
TOWER RECORDS ONLINE「Perfume ~Complete Best~」初回限定盤

Perfume‾Complete Best‾(初回限定盤)(DVD付)

Perfume~Complete Best~
初回限定盤/DVD付

  • Perfume
  • 徳間ジャパンコミュニケーションズ
  • 2006/08/02
  • CD+DVD

Perfume~Complete Best~(DVD付)

Perfume~Complete Best~
DVD付

  • Perfume
  • 徳間ジャパンコミュニケーションズ
  • 2007/02/14
  • CD+DVD
■Track listing
01. パーフェクトスター・パーフェクトスタイル
02. リニアモーターガール
03. コンピューターシティ
04. エレクトロ・ワールド/Album Version
05. 引力
06. モノクロームエフェクト
07. ビタミンドロップ
08. スウィートドーナッツ
09. ファンデーション
10. コンピュータードライビング
11. Perfume
12. Wonder2

[DVD]Video Clip/初回限定生産盤
01. リニアモーターガール
02. コンピューターシティ
03. エレクトロ・ワールド
04. モノクロームエフェクト/BonusTrack

[DVD]Video Clip/通常盤
01. リニアモーターガール
02. コンピューターシティ
03. エレクトロ・ワールド
04. ビタミンドロップ/BonusTrack


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近藤史恵著「アンハッピードッグズ」 [●BOOK]

初版 1999.10.07 中央公論新社刊

さらりと読めて
やんわりというか、ふんわりというか
ふわっとした気持ちのよい読後感

[text●h.mariko]

恋愛小説、なのだが、なんだろう、この感じ。
やんわりというか、ふんわりというか。
恋愛小説独特の、ギスギスしたやりとりとか、カップルの不和とか、周りから見たふたりとか、そういう“もどかしさ”が、この作品からはほとんど感じられない。

フランスで生活しているマオ(真緒)とガク(岳)の部屋に、新婚旅行中に荷物を盗られてしまった浩之と睦美が同居することに・・・。
それぞれのカップル同士の関係がことこまかに描かれるわけではないのだが、さらりとした描写の中に脆く崩れそうな“2組のカップル”が浮き彫りになる。
長くつきあってるから、いいわけではない。
結婚したから、それも、いいわけではない。
じゃあ、本当にいい関係ってなに?
そんな示唆を含みながら、危なっかしい4人の心境がちりばめられた物語。

近藤女史はこの作品で恋愛を初めて扱ったそうだが、そうとは感じないほど手慣れた感じがするのが不思議。
フランスの街の情景、地名があたりまえのように出てくるので、まるでその街を散歩しているかのような錯覚を起こすリアルな文章も、生活感が滲み出る。
柴犬の弁慶が4人を上手く取り持つのだが、それがものすごく可愛い。犬は人の心がわかる、なんて言うけれど、この作品での弁慶は正にそれに当てはまる。
睦美とマオのそれぞれ違う“女らしさ”になるほど、と思ったり、ガクと浩之の“悩み”にまた同感したり。親近感の湧く作品である。

大きな事件があるわけでもないけれど、さらりと読めて、ふわっとしたこの気持ちのよい読後感は、是非とも味わっていただきたい。

アンハッピードッグズ

アンハッピードッグズ

  • 近藤史恵著
  • 中央公論新社
  • 1999/10
  • 単行本

アンハッピードッグズ (中公文庫)

アンハッピードッグズ

  • 近藤史恵著
  • 中央公論新社(中公文庫)
  • 2001/10
  • 文庫

アンハッピードッグズ (ポプラ文庫)

アンハッピードッグズ

  • 近藤史恵著
  • ポプラ社
  • 2011/02/04
  • 文庫(ポプラ文庫)

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THERAPY?「A Brief Crack Of Light」 [●ROCK]

13th album 2012.02.06 release

愚直なる3人の男たちによる強靭なへヴィネス
進化を続けるTHERAPY?の現在最高形

[text●i.akira]

メジャーでのセカンド・アルバム「Troublegum」(通算4枚目/1994.02.07)が世界中でヒットを飛ばし、90年代オルタナティブ・ブームの一角を担いつつ、現在までコンスタントに愚直に活動を続けているアイルランドのバンドTHERAPY?(セラピー?)による13枚目のアルバム。

すでに20年以上のキャリアを持ち、その時代によってさまざまな変化を遂げてきた彼らだが、本作はその持ち味であるシンプルさとヘヴィなリフをさらに特化した作品であり、非常に攻撃的で重厚なTHERAPY?を楽しむことができる。先行シングルである「Living in the Shadow of the Terrible Thing」を筆頭に、どこかダークな空気感はそのままに、3ピースであることを忘れてしまうほどの音圧で攻めてくるスリリングなナンバーの数々は圧巻である。しかしもちろんそれだけでない。浮遊感のあるアルペジオと怒涛のリズムが奇妙なインス「Marlow」、硬質なビートと奇妙な展開が耳に残る「Get Your Dead Hand Off My Shoulder」、静寂の中、ひとつひとつの音がじっくりと刻まれていくスロウ・ナンバー「Ecclesiastes」など、アイルランド生まれのバンドらしい独特な世界は健在である。また、アンディ・ケアンズ(Vo./G.)のパンキッシュで挑発的な声もあいかわらず中毒性が高いし、結成初期からのメンバーであるマイケル・マッキーガン(B.)の分厚いベースと、2000年代から加入したネイル・クーパー(Ds.)のメタル・バンド顔負けのパワフルなドラミングも凄まじい。バンドが積み重ねてきたパワーを大いに感じることができるアルバムだ。

初期ほどの聴きやすさが今もあるかといえばウソになるが、高い水準の音楽をひたすらマイ・ウェイに鳴らし続ける彼ら。その男らしさには、つくづく感服させられる。当時好きだったあなたにも、ぜひ今のTHERAPY?を聴いてほしいと思う。今も自分たちの音楽を全力で磨き続ける彼らの音を。

OFFICIAL WEB SITE→ http://www.therapyquestionmark.co.uk/

TOWER RECORDS ONLINE[THERAPY?]
TOWER RECORDS ONLINE「A Brief Crack Of Light」

Brief Crack of Light

Brief Crack of Light

  • THERAPY?
  • Blast Reco
  • 2012/02/14
  • CD
■Track listing
01. Living In The Shadow Of The Terrible Thing
02. Plague Bell
03. Marlow
04. Before You, With You, After You
05. The Buzzing
06. Get Your Dead Hand Off My Shoulder
07. Ghost Trio
08. Why Turbulence?
09. Stark Raving Sane
10. Ecclesiastes




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皆川博子著「伯林(ベルリン)蝋人形館」 [●BOOK]

初版 2006.08.30 文藝春秋刊

あたかも実際に“その時代”を見てきたような文章には
いつもながらに舌を巻く。純文学とか歴史ミステリーとか
そういった枠を飛び越えたスケール観を持つ作品

[text●h.mariko]

ロンド、というか、輪廻、というか。ひとつの大きな輪があり、それをぐるぐると回るような、そんな不思議な魅力を放つ作品だ。

舞台は1920年代のドイツ
国粋者として生きてきたが、
終戦とともにジゴロに堕ちたアルトゥール
アルトゥールを慕う、脚本家を夢見る少女、ナターリャ。
戦中にアルトゥールに助けられた恩を返すべく、
彼を探し求めるフーゴー。
フーゴーを運転手に雇い、後に大富豪となるハインリヒ。
麻薬中毒でありながら、素晴らしい蝋人形を作るマスティス・マイ。
すべての人々の人生に浅く深く関わっている謎の女、ツェツィリエ。

それぞれの主人公を置いた章が微に入り細に穿った描かれ方をするも、その章で主人公が死んだり、または海外に行ったりもする。なのに、次の章ではまた普通に生活している彼(または彼女)が描かれるのだ。めまぐるしく変わる世界観に振り落とされぬようついていくのが、やっと。

若く志しに燃えた人々が、戦争という絶望に飲み込まれ、また人生を狂わされ、そこからまた生きるためにあがく、そういってしまえば簡単なのだが、そのキャラクターが生きているのか死んでいるのかさえわからないような書き方に、読み手は籠絡される。

同じ時代、時間を生きている人は、同じ時間を共有しているはずだ。だが、それは本当に“同じ”なのだろうか? 時間という目に見えない流れに翻弄され、その濁流に飲み込まれた人々の姿を読み勧めるうちに、読者も同じように翻弄されていることに気がつく。

これは文学作品なのだろうか。それとも、歴史書? あたかも実際に“その時代(ナチス台頭直前の1920年代のドイツ)”を見てきたような皆川女史の文章はいつもながらに舌を巻くが、まるでベルリンの作家が書いた作品を日本語訳したような、そのわりには優美な日本語が目にとまり、言葉を追うだけでも美しさを感じ取れる。純文学とか歴史ミステリーとか、そういった枠を飛び越えたスケール観を持った作品である。

伯林蝋人形館

伯林蝋人形館

  • 皆川博子著
  • 文藝春秋
  • 2006/08
  • 単行本

伯林蝋人形館 (文春文庫)

伯林蝋人形館

  • 皆川博子著
  • 文藝春秋(文春文庫)
  • 2009/08/04
  • 文庫

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沢田研二「3月8日の雲」 [●ROCK]

new single 2012.03.11 release

忘れないために、戦うために、つながるために
ジュリーが叫ぶ、3.11をテーマにした渾身の作品

[text●i.akira]

最初にジュリーが反原発の歌を唄っていると聞いたとき、冗談かと思った。スターである彼の華やかなイメージと、今日本が直面している大きな問題とが、まるで直結しなかった。しかし、ここで「バイバイ原発」と高らかに歌っているのは、まぎれもないあのジュリーこと沢田研二である。

3.11からちょうど1年たった日にリリースされた本作。「3月8日の雲」というタイトルは、自身が2011年3月8日に乗った飛行機から見た美しい雲の景色(ジャケットはその写真)を意味しており、その3日後に起きた未曾有の天災へのストレートな感情が歌われている。
痛みを受けた人々を想い、その悲しみとやるせなさを赤裸々にさらけ出したタイトル曲「3月8日の雲」、なにもかも飲み込んでいった、しかしさまざまな恵みを与えてくれる海を歌った「恨まないよ」、“Fukushima Atomic Power Plant”というストレートなタイトルに、政府への怒りや脱原発を明確に提示しながら、福島を“HAPPINESS LAND”と叫ぶパワフルな「F.A.P.P」、実にジュリーらしいポジティブなメッセージと、ドラマティックな展開が胸を打つ「カガヤケイノチ」と、それぞれにタイプは違えど、根底にある意味は同じ4曲が収録されており、ひとつの組曲のように折り重なっている。また、作曲は数年前からのバック・メンバーである鉄人バンド/柴山和彦(G.)、下山淳(G.)、泰輝(Key.)、GRACE(Ds.)の4人がそれぞれ行なっており、演奏も含め、力強くジュリーの背中を支えている。

誰もが疑いようがないほどのスターであり、圧倒的知名度を誇る彼がなぜこれほどの覚悟を持ってこれほどの曲を歌うのか。おそらく、それはリスナーである我々に何かを考えさせるためだろう。こんな時代だからこそ、ジュリーは現実をあえて突きつけている。忘れないために、戦うために、つながるために。
6月23日の渋谷公会堂を皮切りに、ツアー“沢田研二 LIVE2012 3月8日の雲~カガヤケイノチ”の開催が決定している。全国各地でこれらの楽曲が幅広い世代に届くことになるだろう。そして彼同様に、僕らひとりひとりも考え、行動しなければならない。これから輝くいのちのために。

OFFICIAL WEB SITE→ http://www.co-colo.com/

TOWER RECORDS ONLINE[沢田研二]
TOWER RECORDS ONLINE「3月8日の雲」

3月8日の雲

3月8日の雲

  • 沢田研二
  • ココロ・コーポレーション
  • 2012/03/11
  • CD
■Track listing
01. 3月8日の雲
02. 恨まないよ
03. F. A. P. P
04. カガヤケイノチ


沢田研二 LIVE2012
3月8日の雲〜カガヤケイノチ(Part 1)

2012.06.23(土)東京/渋谷公会堂
2012.06.27(水)神奈川/グリーンホール相模大野
2012.06.29(金)埼玉川口リリア・メインホール
2012.06.30(土)千葉/千葉県文化会館
2012.07.05(木)大阪/大阪国際会議場(グランキューブ大阪)
2012.07.07(土)岡山/岡山市民会館
2012.07.08(日)徳島/鳴門市文化会館
2012.07.11(水)東京/ティアラこうとう(江東公会堂)
2012.07.14(土)埼玉/パストラルかぞ
2012.07.16(月)栃木/栃木県総合文化センター
2012.07.20(金)滋賀/びわ湖ホール
2012.07.22(日)愛知/愛知県芸術劇場
2012.07.27(金)石川/金沢本多の森ホール
2012.07.28(土)富山/富山県民会館
2012.08.04(土)群馬/前橋市民文化会館
2012.08.05(日)茨城/結城市民文化センター アクロス
2012.08.11(土)東京/渋谷公会堂





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保坂和志著「生きる歓び」 [●BOOK]

初版 2000.07.30 新潮社刊

実話なのかと思ってしまうような
日々の生活を淡々と綴った小説ほど
示唆んに富んだ作品はない

[text●h.mariko]

エッセイと小説の差は、なんなのだろう。
ウィキペディアを参照してみると、およそこんな感じの説明があった。

エッセイ→随筆。文学における一形式。筆者の体験、読書などから得た知識をもとに、感想、思索、思想を散文によってまとめたもの。
小説→虚構の物語として定義される。内容は随想、批評、伝記、史書と対立するものであり、形式としては詩と対立する。

うむ。かたくてわかりづらい。
ものすごくざっくり線を引くとすれば、小説は作者のつくり上げた世界を描くものであり、エッセイはほぼ実話、みたいな解釈でいいのだろうか。
私はそんなふうに考えているのだが、保坂氏の小説を読むたびに、その“線”が解らなくなる。この作品も、「エッセイ」ではないのか? と思ってしまうのだ。

お墓参りの道中、片目のない野良猫と出会った夫婦は、その仔を連れて帰り、花ちゃんと名づける。猫可愛がりする夫婦、可愛がられる花ちゃんとの愛情のやり取り。大好きな横浜ベイスターズの試合にも行かず、花ちゃんの世話に明け暮れる。その姿は保坂氏が猫を飼っていて、横浜ベイスターズファンなのを知っている人物が読んだら容易に作者と繋げて考えがちなのではないか?
同時収録されている「小実昌さんのこと」でも、保坂氏と交流のあった小説家の田中小実昌氏のことを指すのだろうということは想像に難くないし、そうするとこの小説に描かれていることは“エッセイ”に限りなく近いのではないか、と、思ってしまう。

だが、これは小説、として出版されている。
前述の”線引き“にあわせて考えると、保坂氏は“猫を拾った”ことから“小説の構想を得た”わけであって、実話、とはひと言も書いていない。田中氏とのやりとりだって、本人同士でないとわからないような微妙な表現がなされているし、保坂氏が“構想した”作品なのであり、やはり実話とはひと言も、書いていない。
そもそも、小説だからといって、飛び抜けた世界が常に描かれているとは限らず、むしろ日々の生活が起伏ありすぎて、もうへろへろ、なんて人もあまりいないだろう。あたりまえをあたりまえと思うことこそ実は結構大変なことで、それをさらに考察して小説に組み替える作業というのが、まさに“小説が出来上がる瞬間”なのではないだろうか。話の“肝”みたいなものはつかみにくいけれど、“ものを考えるきっかけ”として、保坂氏の小説ほど示唆んに富んだ作品はない。“肝”が見つかったら、それを自分のなかで磨いてゆけばいいのではないか。そう、思う。

生きる歓び

生きる歓び

  • 保坂和志著
  • 新潮社
  • 発売日: 2000/07
  • 単行本

生きる歓び (新潮文庫)

生きる歓び

  • 保坂和志著
  • 新潮社(新潮文庫)
  • 発売日: 2003/08
  • 文庫

生きる歓び (中公文庫)

生きる歓び

  • 保坂和志著
  • 中央公論新社(中公文庫)
  • 発売日: 2009/05
  • 文庫

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スティーヴン・フリアーズ監督作品「わたしの可愛い人 シェリ」 [●DVD]

2010年公開作品(原題「Chéri」/2009年製作 英・独・仏映画

年上の女性と若い男性の恋は
いつの時代も破滅的な運命を辿り
人々の興味をそそり立てる

[text●w.hikaru]

恋愛はつくづく賭けだと思う。
それは年齢に関係なく誰もが平等にリスクを伴う賭けだ。

近づく、近づかせる。または遠ざかる、遠ざける・・・
相手を意のままに操ることは、その関係に権力やお金が働く場合は割とスムーズだが、相手の心を操ることは何を働かせても不自由だ。

相手の心を動かすか、それとも自分の心を動かすのが先か。
恋愛にはそんな陳腐な悩みがついて回る。
しかし相手の心が動くとき、それが意中の相手であればあるほど、すでに自分の心は動いている。
この映画を見て、私は自分の心を動かすすべを知った。
それが前述の賭けである。
自分の心を賭けなければ、相手の心を動かすことはできない。
だが人の心は目には見えない。
相手の心を動かせたとき、自分がそばにいられるかなんて誰にも決められはしないのだ。

優美に生きることが美徳とされたベル・エポック時代のパリで悠々自適な生活を送る元高級娼婦が、元同業者の息子を預かる。夢中になってしまうには年を取り過ぎた元娼婦は6年の歳月を若い愛人と自堕落に過ごすが彼の結婚でふたりは引き裂かれる・・・
恋愛モノの王道を行くようなストーリーは、自身も自由気ままでスキャンダラスな人生を送った20世紀パリの女流作家、コレット原作の「シェリ」
年上の女性と若い男性の恋はいつの時代も破滅的な運命を辿り、人々の興味をそそり立てる。

駆け引きには慣れっこの元高級娼婦ですら、真の愛に気づいたときにはすでに自分の心を差し出している。
そのがんじがらめな不自由さと、若さゆえの無尽蔵な欲望の対比が絶妙な無常観を醸し出している。甘美なまでに時代背景を再現した映像美も秀逸。

120413.jpg

わたしの可愛い人-シェリ

  • オンリー・ハーツ
  • DVD
■cast 
ミシェルファイファー(レア・ド・ロンヴァル)
ルパート・フレンド(シェリ、フレッド・プルー)
フェリシティ・ジョーンズ(エドメ)
キャシー・ベイツ(シャルロット・プルー)
イーベン・ヤイレ(マリ=ロール)
アニタ・パレンバーグ(ラ・コピーヌ)
ほか


シェリ (岩波文庫)

シェリ

  • コレット著/工藤庸子訳
  • 岩波書店(岩波文庫)
  • 1994/03/16
  • 文庫

シェリの最後 (岩波文庫)

シェリの最後

  • コレット著/工藤庸子訳
  • 岩波書店(岩波文庫)
  • 1994/04/18
  • 文庫

シェリ (声に出して読む翻訳コレクション)

シェリ
声に出して読む翻訳コレクション

  • コレット著/工藤庸子訳
  • 左右社
  • 2010/09/30
  • 単行本(ソフトカバー)





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白石昌則と東京農工大学の学生の皆さん著「生協の白石さん」 [●BOOK]

初版 2005.11.02 講談社刊

ここにある“癒しパワー”は、ものすごい!
そこら辺にありがちな
有り体な言葉が並べられた”癒し“とは
ひと味、いや、だいぶ、違う

[text●h.mariko]

不況続きで、ニュースを見てもいい話題の少ないこの世界。気がつかないうちに溜め息をついて、なんだか気分まで暗くなってしまう・・・。そんな世の中、”癒し“を求める人も多いのではないか。本書の持っている“癒しパワー”は、ものすごい! が、そこら辺にありがちな、有り体な言葉が並べられた”癒し“とは、ひと味、いや、だいぶ、違う。

すべては、大学の生協にある“ひとことカード”でのやりとりから始まった。このカードは、生協を利用する学生が、商品の要望などを生協側に伝えたいときに使うものらしい。一般のいろんなお店、たとえばスーパーマーケットや居酒屋なんかでも“お客様からの声をお聞かせください”なんて用紙が置いてあるが、その先駆けみたいなものだろう。(と私は思っている。)その、回答者欄に“白石”と記されているコメントがおもしろい、というのが大学内で評判になり、そして、いつしかそれは学生たちによってインターネット上に紹介され、多くの反響を呼び、果ては本の出版に至ったわけである。それが、本書。

東京農工大学生協工学部店に勤める“白石さん”。その、“白石さん”という苗字以外はすべてが謎のヴェールに包まれた人物であるが、この本に掲載されている108の質問に対する“白石さん”の回答文章から察すると、とにかく粋な人である。(108という数、もしや煩悩の・・・? それは考え過ぎ?)
“ひとことカード”というだけあって、文章自体はとても短い。だが、そのなかにあるひねりが効いた言葉は、読む人の心に残るほどにおもしろい。深く考える必要もないし、文字を追うだけで爆笑、ときに“なるほどと、うまい!”と思ったり、とにかく、粋な答えが満載なのである。
おそらく、学生も本気で回答してほしくて質問を寄せたわけではないだろう。それにひとつずつ細かく答えてくれる上に思わず笑ってしまうような回答で一枚も二枚も上を行く“白石さん”。
これだけ情報が簡単に得られ、悪用もできてしまう今の世の中。“白石さん”の写真や、性別等個人情報の流出も心配してしまうところだが、そういったことも危惧に終わったそうだ。本書に納められている「白石さんのエッセイ」にもあったが、質問を寄せる学生たちが「白石さんならどう答えてくれるだろう?」という楽しみを持ったこと、それをバラして魔法をといてしまうことを敢えて避けたように思える。
お陰で、読者である私たちは“白石さんとはいったい何者なのか”を想像しながら、むふむふと笑いつつ読み進めることができるのである。
学生さんたちの要望、ときには悩み(?)と、“白石さん”のお答え、そして本人からのエッセイも収録されたこの作品、ふとしたときに読みたくなる。疲れたときでも、苛立ったときでも、白石さんのひと言に癒される。
本作が出版されたのが2005年11月2日、第1刷発行。そのたった20日後に、6刷が出版されている(私が買ったのには、そう記されている)。それだけ、みんな白石さんのステキなひと言に癒されたかったということなのだろう。そうしてそれはいまでも変わらない。

生協の白石さん

生協の白石さん

  • 白石昌則と東京農工大学の学生の皆さん著
  • 講談社
  • 発売日: 2005/11/02
  • 単行本(ソフトカバー)

生協の白石さん お徳用エディション

生協の白石さん
お徳用エディション

  • 白石昌則と東京農工大学の学生の皆さん著
  • 講談社
  • 2008/04/03
  • 単行本(ソフトカバー)

おかえり。5ねんぶりの生協の白石さん

おかえり。5ねんぶりの生協の白石さん

  • 白石昌則著
  • ポプラ社
  • 2011/03/15
  • 単行本(ソフトカバー)





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UNITED「Scars Of The Wasted Years」 [●THRASH METAL]

self-cover album 2012.04.04 release

30年の歴史を塗り替えるほどのテンションとエネルギー
時代を越えた衝撃のセルフ・カバー・アルバム

[text●i.akira]

新ボーカリストKen-Shinを迎えて昨年リリースされたアルバム「TEAR OF ILLUSIONS」が非常に高い評価を受け、改めてジャパニーズ・スラッシュ・メタルの頂点だということを多くの人間に再認識させたUNITED(ユナイテッド)。間髪入れずにリリースされる本作は、なんと1990年のデビュー作「Bloody But Unbowed」から2005年の「NINE」までの作品から選曲し、現在の布陣でリ・レコーディングされた衝撃のセルフ・カバー・ベスト・アルバムである。

過去のレビューにも書いたが、UNITEDは実に5回ものボーカル・チェンジを行なっており、それぞれの時代のボーカリストによってさまざまな変化を遂げてきたバンドでもある。今回そうした変化を1枚にまとめたということもあり、“違和感が生じるのでは?”と勝手に懸念していたが、1曲目の「Sniper」の怒涛のリフでそんな杞憂はあっという間に吹き飛ばされてしまった。昨年リリースされたGARLIC BOYS(UNITEDとも縁深い)の「再録ベスト」もそうだったが、オリジナルが持つエネルギーを凌ぐほどのテンションと鋭さと重さで、過去のナンバーが驚くほどにビルド・アップされている。スラッシュ・メタルを基とし、正統派からメロディアス・ハード、モダン・ヘヴィネス、ハードコアなど、さまざまなアプローチがありながらも、どこまでもUNITEDなサウンドが全19曲・収録時間78分というCDの限界スレスレまでギチギチザクザクに詰め込まれている。そしてここでも主役となるのはKen-Shinのボーカルだ。すべての時期のUNITEDを歌わなければならないというプレッシャーを跳ね除け、完全に自分のものにしている。もともとUNITEDのファンであった彼の愛情すら感じる絶叫は本当にすばらしい。演奏陣も本当に楽しそうに音を鳴らしているのがわかるほど、バンドの一体感に驚かされる本作は、もはやUNITEDのニュー・アルバムだと断言してもいいほどの完成度だ。同時に、彼らがいかに純粋にスラッシュ・メタルを追求してきたかがわかる作品となっている。

ベスト・アルバムとしてもすばらしい選曲なので、初めての方にもオススメであるが、なにより過去に少しでもUNITEDの音に触れたことがある人にこそぜひ聴いていただきたい。彼らは何も変わらず、今も止まらず、最高のスラッシュ・メタルを鳴らしていることをもう一度確認してほしいと思う。

OFFICIAL WEB SITE→ http://united-official.com/

TOWER RECORDS ONLINE[UNITED]
TOWER RECORDS ONLINE「Scars Of The Wasted Years」

Scars Of The Wasted Years

Scars Of The Wasted Years

  • UNITED
  • 413 TRACKS
  • 2012/04/04
  • CD
■Track listing
01. SNIPER
02. DON'T TRUST
03. IT'S SO HARD TO BREATHE
04. UNAVOIDABLE RIOT
05. S.R.S
06. COMBAT!
07. VIOLENCE JACK
08. JUNGLE LAND
09. DON'T LET PEACE BREAK OUT
10. REVENGER
11. BAD HABIT
12. UNTIED
13. COLOR
14. CROSS OVER THE LINE
15. MOSH CREW
16. DISTORTED VISION
17. BURST DYING MIND
18. HELL BREAKS LOOSE
19. KILL YOUR SENSE


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垣根涼介著「ヒート アイランド」 [●BOOK]

初版 2001.07.15 文藝春秋刊
片山修監督で映画化 2007年10月公開(PG-12指定)

死人も出る
が、そんなものもさらりと描き出され
この読みやすさはなかなかない
バイオレンスな描写が苦手な人でも
手を出しやすい作品

[text●h.mariko]

ちょっと悪ぶって、周りからはみ出したヤツのこと、私が学生のころは“不良”って呼んでた。でもそれはどちらかというと秩序とか団体行動だとかが苦手なヤツがそうなるだけで、ただ悪ぶりたいヤツ、っていうことが多い気がする。
で、そのうち“ヤンキー”という言葉が出てきた。語源は多々あるようだが、不良より垢抜けたイメージ。でも、やっぱり、ちょっと悪い子、それだけのイメージがある。
さらに最近、“チーマー”なんて言葉も聞くようになった。どんな人を分類(?)するのか、私はよく知らない。知らないのだが、ダウンジャケットニット帽、ぶかぶかのズボンを腰の位置で履いて、チェーンをじゃらじゃら下げて・・・イメージだけはしっかり持ってる。

そのチーマーってヤツが、この物語の主人公である。
渋谷で活動(?)するチーマーをまとめて“雅(みやび)”なる組織をつくっているアキとカオル。彼らは有りあまる若者の負の力、喧嘩をビジネスに変えた。その闇のファイトクラブは評判を呼び、アキとカオルはこれで生計が立つほど、稼ぎを得る。そんなある日、酒に酔った仲間が奪ってきたバッグの大金が転がり込む。そこに桃井、柿沢、折田がカジノバーでパクった金が絡み合い、地元ヤクザを相手にした戦いにまで発展する・・・。

素人集団である雅と暴力のプロ、ヤクザとの緊張感溢れるやり取りは目が離せない。登場するチーマーの名前はカタカナでしか表記されないところにも、現代の若者の「繋がりの薄さ」を感じさせるようで、興味深い。
目には目を、歯には歯を、という言葉があるが、それを地でいった物語。アンダー・グラウンド特有のどろりと湿った世界がえぐりだされるよう。
抗争が話の大筋なので、死人も出る。が、大金が絡んだゆえの人の欲望、そんなものもさらりと描き出され、この読みやすさはなかなかない。ラストのある意味ハッピーエンドには正直舌を巻いた。バイオレンスな描写が苦手な人でも、手を出しやすい作品に仕上がっている。

ヒートアイランド

ヒート アイランド

  • 垣根涼介著
  • 文藝春秋
  • 2001/07
  • 単行本

ヒートアイランド (文春文庫)

ヒート アイランド

  • 垣根涼介著
  • 文藝春秋(文春文庫)
  • 2004/06
  • 文庫

ヒート アイランド [DVD]

ヒート アイランド

  • アミューズソフトエンタテインメント
  • DVD
■cast 
城田優(アキ)
木村了(カオル)
北川景子(ナオ)
小柳友(ジュン)
浦田直也/AAA(タケシ)
鈴木昌平(サトル)
伴都美子(ミナミ)
伊藤千晃/AAA(ヨウコ)
高岡蒼甫(リューイチ)
パパイヤ鈴木(ロナウド)
谷中敦/東京スカパラダイスオーケストラ(アンドレ
豊原功補(黒木)
近藤芳正(久間)
松尾スズキ(折田)
細川茂樹(桃井)
伊原剛志(柿沢)
ほか





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The Used「Vulnerable」 [●POST-HARDCORE]

5th album 2012.03.26 release

デビュー10周年にふさわしき5thアルバム
彼ら自身が培ってきたバンドの力をすべて凝縮した傑作

[text●i.akira]

Usedcalgary
The Used playing in Calgary on November 30, 2009

あの鮮烈なファースト・アルバム「The Used」から気づけば10年という月日が経ち、The Used(ザ・ユーズド)もすっかりシーンになくてはならない存在感を放つベテラン・バンドとなった。スクリーモというジャンルがまだシーンを席捲する前夜にそのスタイルを明確に提示し、代表格のひとつとして先頭を走り続けてきた彼ら。そしてその活動の集大成と呼べるアルバムがこの「Vulnerable」である。

Hopeless Recordsへの移籍第1弾であり、バンドにとって5枚目となる本作は、実験的な要素が強かった前作「Artwork」から打って変わって、直球のThe Usedサウンドが暴れ回るアッパーなアルバムになっている。いや、それどころではない。デビュー10周年という節目にふさわしく、彼ら自身が培ってきたバンドの力をすべて凝縮した傑作である。とにかくすさまじい。サウンドの節々から溢れる緊張感、これまでをさらに上回る美しいメロディの連続、ヘヴィななかにもダンサブルなビートやストリングスを柔軟に取り入れた余裕の遊び心、キレだけでなく心の底まで響くような深みを増したバート(Vo.)の声、そのすべてが濃密に混ざり合い、過去最高のThe Usedを形成している。こんなにも自信に満ち溢れた作品はそうそうないだろう。また、1~3枚目のプロデュースを手掛けた盟友ジョン・フェルドマンをプロデューサーに再び迎えている点も大きい。彼らの才能をデビュー前から見抜き、熟知しているであろうジョンとの仕事だからこそ、こんなにもThe Usedらしい作品に仕上がっているのだと思う。なお、本作からの先行シングル「I Come Alive」のPVがYouTubeで公開されたが、かなりショッキングな映像となっているので、観る際はそれなりの覚悟を持って挑んでいただきたい。

スクリーモという枠に収まらず、ロック・バンドとして進化を遂げてきた彼ら。自分と同じ世代のバンドがこんなにもすばらしいアルバムを届けてくれるというのは、本当に嬉しいかぎりだ。しかし、おそらく10年という時間は彼らにとってただの通過点だろう。バンドはアメリカで毎年開催されているパンク/ラウド・ロックの祭典“WARPED TOUR 2012”にヘッド・ライナーのひとつとして出演が決定している。そんな大舞台でも、彼らはいつもどおりステージを暴れ回り、観客を煽りまくるだろう。想像するだけで、最高じゃないか。

OFFICIAL WEB SITE→ http://theused.net/

TOWER RECORDS ONLINE[The Used]
TOWER RECORDS ONLINE「Vulnerable」

Vulnerable

Vulnerable

  • The Used
  • Hopeless Records
  • 2012/03/28
  • CD
■Track listing
01. I Come Alive
02. This Fire
03. Hands and Faces
04. Put Me Out
05. Shine
06. Now That You’re Dead
07. Give Me Love
08. Moving On
09. Getting Over You
10. Kiss It Goodbye
11. Hurt No One
12. Together Burning Bright





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白石一文著「どれくらいの愛情」 [●BOOK]

初版 2006.11.15 文藝春秋刊

人間は思うよりずっと孤独だ
そして、愛情に飢えている
どんなカタチにせよ、それを満たしてくれる存在を
見つけられた人は幸せだ

[text●h.mariko]

この作品を最初に手に取ったのは、5、6年前だ。最近、ふと思うところあり、再読した。再読後、そのころに書いた読書メモを読んで驚いた。今の私の感覚と、あまりに違っていたから。メモにはこんなことが書いてある。

「清く美しく、清廉潔白なイメージの著者だったが、4作品中2作品が不倫をテーマにしていて、ほか2作品もなんだかぱっとしない恋愛話。“恋愛ものと殺人ものはいつまでも飽きられない”なんていうけれど、この作家もそういう路線になってきたのか。」

うわあああ。
今読むと赤面ものである。こんな言葉、今の私なら絶対使わない。いや、使えない。

5、6年前のメモが何を言いたいかはだいたいわかる。そりゃ自分で書いたからあたりまえだが。
べつに、今の私だって不倫を容認するわけではないし、恋愛ものを嫌う傾向にあるのは変わっていない。が、作品全体を通じて漂う、もっと大きな“生きるために必要なこと”みたいなものを、前に読んだときはみごとに見落としていたのだろうと思う。

たとえば、とてもとても愛している人がいる。その人は、結婚し、子どももいる。だが、自分はその人を知るまで、本当に“人を愛する”ことを必要としていなかったことを知る。このまま不倫を続けていれば、愛する人の家族にも迷惑がかかるのはわかる。だが、自分の愛情にふたをし、自分の気持ちに嘘をつき続けることが、本当に正しい道なのか。

絶対にこの人を愛すると決めた人に裏切られて、もう一生会うことがないと思っていた人と再会し、縺れ合うように愛情が復活する。そんなこと、三流ドラマでしかないと思っていたけど、あんがい現実にはこんな話もあるのだ。

人は生きていると、絶対的に孤独を感じることがある。たとえば、夜眠るときに、ひとりぼっちでベッドに入るとき。誰もいない部屋の鍵を開けて、真っ暗な部屋で電気を点ける瞬間。死に際したとき。そんなとき、誰かに頼りたい、縋りたい、そう思うのは人情ではないか? それをこの作品では、さまざまな“恋愛”の形で取り上げ、読者に訴えかけているように今では思える。
人間は思うよりずっと孤独だ。そして、愛情に飢えている。それを満たしてくれる存在を見つけられた人は幸せだ。その幸せを探す作業をしている人には、何かひとつのヒントを与えてくれる作品が、もしかしたらあるかもしれない。

「20年後の私へ」「たとえ真実をしても彼は」「ダーウィンの法則」「どれくらいの愛情」の4作品を収録。

どれくらいの愛情

どれくらいの愛情

  • 白石一文著
  • 文藝春秋
  • 2006/11
  • 単行本

どれくらいの愛情 (文春文庫)

どれくらいの愛情

  • 白石一文著
  • 文藝春秋(文春文庫)
  • 2009/08/04
  • 文庫

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JUDY AND MARY「WARP」 [●ROCK]

6th album 2001.02.07 release

かわいくて、ちょっとせつなくて
ハジけてて、聴いてるうちに踊りだしたくなる
愛をもっと! 自由をもっと!

[text●i.sayaka_02]

聴き直すたびに思う。
JUDY AND MARY(ジュディ・アンド ・マリー) 、
ほんと、いいバンドだったなぁ、って。

そのラストを飾ったアルバム「WARP」。
かわいくて、ちょっとせつなくて、ハジけてて、
聴いてるうちに踊りだしたくなる、最高のアルバム。

収録の半分がシングル曲(カップリングを含む)、
それだけにどの曲も個性的でいい味だしていて、
1か月後にシングル・カットされたバラード曲「PEACE」での
YUKI(Vo.)とTAKUYA(G.)のデュエットなんて、もう!

とにかく、聴いたとたん
ジュディマリの世界に“ワープ”させられちゃう、
そして、いつのまにかパワフルなYUKIの声と一緒に歌いだしている。

愛をもっと! 自由をもっと!
(「mottö」より)

OFFICIAL WEB SITE
YUKI(Vo.)→ http://www.yukiweb.net/
TAKUYA(G.)→ http://www.takuya-web.com/
恩田快人(B.)→ http://dedicationrecords.jp/onda/
五十嵐公太(Ds.)→ http://www.kohtaigarashi.com/

TOWER RECORDS ONLINE[JUDY AND MARY]
TOWER RECORDS ONLINE「WARP」

WARP

WARP

■Track listing
01. Rainbow Devils Land
02. WARP
03. Brand New Wave Upper Ground
04. カメレオンルミィ
05. PEACE
06. LOLLIPOP
07. あたしをみつけて
08. mottö
09. ラッキープール
10. Sugar cane train
11. ガールフレンド
12. ひとつだけ -Ver.WARP-




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宮崎駿監督作品「天空の城ラピュタ」 [●DVD]

1986年8月2日公開作品(スタジオジブリ制作 劇場アニメ

人は土から離れては生きられない
便利なのはよいことだが、便利すぎる文明とは
身を滅ぼす原因にさえなるのかもしれない

[text●h.mariko]

男っぽい外見が女心をくすぐるようなナイスガイと、飲む機会があった。彼は行きつけの店のバーテンダーで、店ではいつもお洒落なカクテルを作ってくれ、細かいところに目が行き届く、正に接客業のプロだった。

が。彼は、“お店での顔”を脱いでみれば、普通のにーちゃんだった。彼がお店を辞めてしまってからは会う機会もなくなったが、飲み会での彼のひと言が忘れられず、ずっと覚えている。もう、10年も前のことだ。

「好みのタイプは、絶対、絶対、絶対、シータ!!」

彼は、外見に似合わず(?)「天空の城ラピュタ」の大ファン、いや、オタクであったのだ。

その後社会に出た私は、男性から圧倒的に支持されるシータの人気に驚いた。
「あのしっかりっぷりがたまらない」
「絶対尽くしてくれるタイプだ」
「芯が強そうなところがいい」
・・・エトセトラエトセトラ。

その、「天空の城ラピュタ」である。シータ人気にしてもそうだが、私の周りにはこの作品のファンが多い。ストーリーのメリハリといい、キャラクターの個性といい、見ていて楽しい部分と、考えさせられるようなテーマがそれぞれバランス良く配置されているところがその秘密でないかと思っている。

シータを助ける、炭坑夫助手のパズー。両親を早くに亡くしているが、とてもしっかり者である。シータの持つ飛行石は、彼女の家に代々伝わるいわば家宝である。それを、ある日やってきた黒い眼鏡の男(ムスカ)に奪われ、彼女までが拉致される。その途中を、空賊のドーラ一家が襲う。シータは追われながらも終止自分を見失わず、道を切り開く。それを全力でサポートするパズー。ふたりの絆は強まり、揺るぎないものとなる。
パズーにも夢があった。飛空挺乗りだった父が目撃した、“ラピュタ”を見つけることだ。父はラピュタ目撃談を語ったが、世間には受け入れられず詐欺師扱いされた過去がある。今はもういない。その汚名をそそげるのは自分だけ、パズーは父を誇りに思う気持ちとともに、そう思っているのだろう。

敵(?)であるはずのドーラ一家が、またいい。シャルル、ルイ、アンリのマザコン三兄弟といい、女手ひとつで賊を仕切るドーラの強さといい、笑いと感動が混ざりあっている、正に“いい家族”のお手本である。

そんな彼らを結びつける“ラピュタ”。
ラピュタは存在していた。しかし、宝島や夢の詰まった場所ではなく、科学が集結した恐るべき兵器とも呼べる場所であるという、おとぎ話では終わらせない宮崎監督の手腕。
そして、最高の敵ともいうべきムスカ大佐が、また大人気である。シータほどではないのだが、なぜか、男性はあの圧倒的なオーラに好感を抱くらしい。私の周りにもファンが大勢いる。そのムスカの野望を阻む主人公ふたりの純粋さに胸ときめかせるのが、この作品の正当(?)な楽しみ方ではあると、思うのだが。

天空に住む、空に浮かぶ城、空飛ぶ島でもいい、人は空に憧れて生きてきた。現代科学がここまで進み、人は空を飛び出して宇宙まで行ってしまった。空とは儚い場所であり、そこに住むなど言語道断、無理な場所なのであると知ってしまったはずの我々が、どうしてこの作品にこれほどまでの愛着と感動を覚えるのだろう? 

ラピュタでは人が離れても尚、在り続けた。しかし、建造物だけが残っていても、それはただの廃墟である。天空の城ラピュタは、建造物のなかにあった樹が巨大になり、人の創った柱をすら飲み込み、支えていた。人などが存在していなくても城が在り続けたのは自然の営みであり、そこに棲みついたのは鳥や動物たちだった。
便利なのはよいことだが、便利すぎる文明とは、身を滅ぼす原因にさえなるのかもしれない。作中でシータの語る、ゴンドアの古い歌によれば、人は土から離れては生きられないのだそうだ。このひと言に、すべてが凝縮されているように感じてならない。

上ばかり見ていては、首が疲れる。ときおり下を見て、大地の実りに感謝し、大地の上に足をしっかと支えて立つことが大切なのだ、というのが、この物語のテーマではないかと、思うのだ。

TOWER RECORDS ONLINE「天空の城ラピュタ」

天空の城ラピュタ [DVD]

天空の城ラピュタ

  • ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
  • DVD

天空の城ラピュタ [Blu-ray]

天空の城ラピュタ

  • スタジオジブリ
  • Blu-ray
■voice actor 
田中真弓(パズー)
よこざわけい子(シータ)
初井言榮(ドーラ)
寺田農(ムスカ)
永井一郎(モウロ将軍)
常田富士男(ポムじいさん)
神山卓三(シャルル)
安原義人(ルイ)
亀山助清(アンリ)
ほか


小説 天空の城ラピュタ〈前篇〉 (アニメージュ文庫)

小説 天空の城ラピュタ〈前篇

  • 宮崎駿原作/亀岡修著
  • 徳間書店(アニメージュ文庫)
  • 1986/05
  • 文庫

小説 天空の城ラピュタ〈後篇〉 (アニメージュ文庫)

小説 天空の城ラピュタ〈後篇〉

  • 宮崎駿原作/亀岡修著
  • 徳間書店 (アニメージュ文庫)
  • 1986/08
  • 文庫

天空の城ラピュタ (徳間アニメ絵本)

絵本 天空の城ラピュタ

  • 宮崎駿作
  • 徳間書店(徳間アニメ絵本)
  • 1988/03
  • 大型本

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AJICO「AJICO SHOW」 [●ROCK]

live album 2001.07.25 release

彼らの最後の音は
いま聴いても、やはりどこまでも
悔しいくらいにかっこいい

[text●f.junko_01}

音に身を委ねる喜びを、思わずハッとさせられる緊張感を、そしてそれらから得る至福のときを、みごとに演出したライブ・ツアー“2001年AJICOの旅”。全国19か所で繰り広げられたそのステージは、彼らの放つ音の限りない可能性を知らしめるものとなった。
ゆえに、その最終公演とともに迎えた“AJICO第一幕終了”という事実は、衝撃というよりは、むしろ信じ難いものであった。
それは、2001年3月20日、東京赤坂BLITZの夜。その4か月後にリリースされたライブ・アルバム「AJICO SHOW」には、その夜の独特の張りつめた空気が刻まれている。

よみがえるのは“深緑”色に染められたステージ。完成されたものであったはずのアルバム「深緑」を、このライブという空間でのみなし得る演奏でもって解き放ち、もうひとつの完成の形を見せつける。さらには、BLANKEY JET CITYの「Pepin」やUAの「悲しみジョニー」「歪んだ太陽」などを完全なるAJICOのオリジナルに変えてみせ、ジャズ・スタンダード曲「Take Five」をスマートにクールに決めてしまう。
意識をすべて持っていかれる、最高級に上質のロック。空間を凍結させつ確かな演奏とその表現力は、さすがの貫禄を感じさせられる。

曲が終わるごとに一瞬の間を置いてわき起こる拍手と歓声。それがすべてを物語っていた。そこのは、“UAとベンジーのバンド”というだけでは語ることのできない、AJICOとしての独特な世界があった。
「AJICOのはじまりの曲で終わります」
UAのそのことばのあとに、「波動」のゆったりとしたイントロが流れ、いよいよその幕を下ろす瞬間が訪れる。UAの声が空気を揺らし、ベンジーのギターがもの悲しく暴れる。TOKIEのウッドベースが低く唸る。そしてそれらをすべて支えながら、それでも激しく、椎名恭一のドラムが乱れ打つ。目の前で最後の炎をあげるAJICOの音。このアルバムは、その炎までもリアルに映し出す・・・。
このアルバムと同時に同タイトルのDVDもリリースされていて、これら“AJICO SHOW”に刻まれた彼らの最後の音は、いま聴いても、やはりどこまでも、悔しいくらいにかっこいい。

OFFICIAL WEB SITE
浅井健一/SEXY STONES RECORDS→ http://www.sexystones.com/
UA→ http://www.uauaua.jp/
TOKIE→ http://www.breast.co.jp/tokie/
椎野恭一→ http://www.kyoichi-shiino.com/

TOWER RECORDS ONLINE[AJICO]
TOWER RECORDS ONLINE「AJICO SHOW」

AJICO SHOW

AJICO SHOW

  • AJICO
  • ビクターエンタテインメント
  • 2001/07/25
  • CD+CD
■Track listing
[CD1]
01. 青い鳥はいつも不満気
02. TAKE FIVE
03. すてきなあたしの夢
04. 美しいこと
05. 金の泥
06. GARAGE DRIVE
07. 毛布もいらない
08. 悲しみジョニー
[CD2]
01. 深緑
02. ペピン
03. 歪んだ太陽
04. フリーダム
05. カゲロウソング
06. ひまわり
07. 午後
08. 波動


AJICO SHOW [DVD]

AJICO SHOW

  • AJICO
    ビクターエンタテインメント
  • DVD
■Track listing
01. 波動
02. Lake
03. TEKE FIVE
04. すてきなあたしの夢 ~TEKE FIVE
05. 美しいこと
06. 金の泥
07. 青い鳥はいつも不満気
08. GARAGE DRIVE
09. 毛布もいらない
10. 深緑
11. 悲しみジョニー
12. ペピン
13. 歪んだ太陽
14. フリーダム
15. カゲロウソング
16. 庭
17. 午後
18. 波動


深緑

深緑

  • AJICO
  • ビクターエンタテインメント
  • 2001/02/07
  • CD
■Track listing
01. 深緑
02. すてきなあたしの夢
03. 美しいこと
04. Lake
05. 青い鳥はいつも不満気
06. GARAGE DRIVE
07. メロディ
08. メリーゴーランド
09. フリーダム
10. 毛布もいらない
11. 波動
12. カゲロウソング




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山田宗樹著「天使の代理人」 [●BOOK]

初版 2004.05.25 幻冬舎刊

フィクション”として割り切れないくらい
リアルで、ショックだった
妊娠中絶”の是非に真っ向から挑んだ意欲作

[text●h.mariko]

中絶、堕胎という言葉に、あなたは何を感じるだろうか。そんなの絶対ダメ、宿った命は産むべきだ、と考える人。育てられる可能性がないのなら、やはり産むべきでないと考える人。正しいとか、間違ってるとかとは言えない、重たい問題である。私は性別上、やはり母体が傷つくとか、そういうことも考えてしまうのだが、あまりそういうことを気にしない人も世の中にはあろう。だから、悲しいかな、母の子宮に宿っても、産声を上げることなく殺される命は後を絶たないのだ。そんな“妊娠中絶”の是非に真っ向から挑んだ意欲作である。

産科に勤める桐山冬子は、堕胎(死産)した子どもと“目が合った”ことから、職を辞す。
“サトウユキエ”というふたりの妊婦が取り違えられ、堕胎希望者と出産希望者が逆になり、有希江の子どもは殺されてしまった。完璧な子どもが産みたいがために、精子バンクを使おうと考える川口弥生。それぞれ接点もない女たちの人生が、妊娠によって少しずつ繋がってゆく・・・。

子どもは親を選んで生まれてくるわけではない。なかには祝福されずに生まれる子どももいる。そんな子どもたちが全員不幸になるかといえば、そうではないとも思う。しかし、まずは生まれてこないことには何も始まらないのだ。
親の勝手な理由で子どもを堕胎することは、果たして罪なのだろうか。産みたかった人が、産みたくない人にいくら言葉を連ねてもうるさいだけだろう。産みたくない人に、産みたいという願望を語るのもやはり戯れ言になるだろう。だが、命の重みだけは変わらない。そのことを改めて思い知らされる作品だった。
中絶希望者を説得し思い止まらせる団体“天使の代理人”とは、作者の創作なのか、それともそういう団体が実際にあって、それを取材してきたルポタージュなのか、そのあたりが“フィクション”として割り切れないくらいリアルで、ショックだった。
生と命について深く切り込んだ傑作である。
※2010年テレビドラマ化。

天使の代理人

天使の代理人

  • 山田宗樹著
  • 幻冬舎
  • 2004/05
  • 単行本

天使の代理人〈上〉 (幻冬舎文庫)

天使の代理人〈上〉

  • 山田宗樹著
  • 幻冬舎(幻冬舎文庫)
  • 2006/04
  • 文庫

天使の代理人〈下〉 (幻冬舎文庫)

天使の代理人〈下〉

  • 山田宗樹著
  • 幻冬舎(幻冬舎文庫)
  • 2006/04
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ResistarRecords PRESENTS 『治外法権 VOL.2』 [●LIVE REPORT]

2012.03.17 at ebisu liquidroom
■live stage line up
Blu-BiLLioN/BugLug/THE KIDDIE/DOG inThe パラレルワールドオーケストラ

それは誰かをマネているとかっていうより
遺伝しているみたいに自然で
電飾が光る派手なパレードを見た後みたいな
ふわっと浮くような余韻

[text●o.ayumi]

しとしとと雨が降る東京は恵比寿。
春の訪れを感じることも増えたが、この日は最高の真冬日。
あと何日寒いって思うだろうと考えながらライブ会場の恵比寿 LIQUIDROOMに向かう。この日行ったのは、“ResistarRecords PRESENTS『治外法権 VOL.2』”。

ResistarRecordsに所属の3バンド(Blu-BiLLioN、BugLug、DOG inThe パラレルワールドオーケストラ)といえば、年明けからYouTubeにて公開された、抜き打ち学力テストを受けて“ヴィジュアルバカ”を決める企画【れじちゃん】「ヴィジュアルバカ決定戦!!」で物議をかましたばかり。笑える珍回答が続出し、素顔は結構なバカということもわかり興味も増したのだが、今日は本業のライブ。約1か月、11公演を行なってきた全国ツアーのファイナルである。


トップバッターは、Blu-BiLLioN。

爽やかな音楽性は、すごく澄んでいて始まりを歌った「Count Down」は、春めきはじめたいまの季節に合っていて気分を高めてくれる。続く「Communication Break」で、客席にモッシュが起きて会場は熱を帯びていく。
MCでは、今回のイベントツアーを通じてたくさんの人に出会えて“夢みたいな時間だった”と振り返っていたのだが、それは後に続くバンドも共通してあったようで、イベントの成功ぶりが伝わってきた。
不器用な恋心が綴られた「with me」は、teru(Key.)のシンプルなピアノの音が生きていて、ピュアな思いがより伝わってくる。ハイトーンなミケ(Vo.)の声が気持ちよく響き渡った「H&H」。宗弥(G.)、mag(G.)のギタリストの掛け合いは絶妙で、華やかな豊かな音色でオーディエンスを魅了。楽しくってどこか心温まる、素敵なライブだった。

[set list]
01. Count Down
02. Communication Break
03. Love Addict
04. with me
05. サマータイムサマーラヴ
06. H&H



ストロボが光るなか、
一聖(vo.)の“騒ぐぞー!すべてさらけ出してこい!”
という叫びからライブは始まったBugLug。

1曲目は「ギロチン」。ポップなメロディのなかに、歯切れのいい愛憎たっぷりの歌詞がのっかったオカルトチックな曲は、キリキリと容赦なく胸を締めつける。3曲目は、愛の最大級って何だろう? と思ったときにつくったという「銃口からサイコラブ」。躁鬱感を漂うドラマティックな曲の狂気的な愛の結末に、客席はシリアスな空気に包まれる。
続く「Mr.アリゲイター」から、ぐいぐい飛ばしていく。曲中の“おねだりタイム”は、オーディエンスとのコール&レスポンスをして一体感を高め、「絶交悦楽論」では、一聖が客席にダイブしたり、水を噴いたり、弦楽器隊が客席に降りて演奏する一面も。
ワンマン前の最後のライブということではあったが、前倒しにしたの? ってくらいワンマン並みの勢いを感じた。最後の「KAUBUTSU」も“まだまだやれるかー!”と客席を煽り全身全霊の姿を見せた。

[set list]
01. ギロチン
02. SHOW 2 GLOW
03. 銃口からサイコラブ
04. Mr.アリゲイター
05. 絶交悦楽論
06. KAIBUTSU



バンドとしては、出演者のなかで
もっともキャリアがあるTHE KIDDIE。

唯一の他事務所所属ではあったが、名古屋大阪で共演したこともあってか、アウェーな空気ゼロの安定感を感じさせるライブだった。
全体的に幅広いジャンルが織り交ぜられたセットリストは、「BLACK SIDE」と「Sun’z up」とロックな2曲でやんちゃに暴れて、エレクトロな「夢現ライト」から踊りたくなるようなダンス・ナンバーにシフト。客席はダンスフロアと化してゆく。
ディズニー音楽をカバーした「Supercalifraglisticexpialidocious」は、ロックでファンタジック。ダンサー(スタッフ?笑)も登場して、おもちゃ箱を開けたみたいに賑やかに弾ける音と、ダンスで客席のノリは一体化する。続いて“パーティーしようぜ”という揺紗(Vo.)が煽り、アッパーでアゲアゲな「Nutty Nasty」を畳み込み、ラストは、メジャー・デビュー曲「smile.」。前向きなメッセージが込められた爽やかな曲で盛り上げた。

[set list]
01. BLACK SIDE
02. Sun'z up
03. 夢現ライト
04. Supercalifraglisticexpialidocious
05. Nutty Nasty
06. smile.



トリを飾るのは、
DOG inThe パラレルワールドオーケストラ。

MCで春(Vo.)が「DOG inThe パワフルワールドオーケストラ」とうっかり言い間違えた場面があったが、間違っていないというか、本当にパワフルで、かつDOGらしい、個性が際立つハチャメチャな5人から生まれるグルーヴが絶妙だったように思う。
最新曲「ミラクルGO!」は、コミカルな耳に残るフレーズがかわいくて元気になれるし、続く「ハルシオンキャンディ」は、中毒性があるメロディ、4つ打ちのダンスビートに会場全体が揺れた。
4曲目の「Shouting Star」は、まさに流れ星が一瞬にして消え落ちるみたいに力強くてちょっと切なくて、バンドサウンドが強めのロックナンバー。ロマンチックな雰囲気になったと思いきや、ラストは「ベビラヴッ」「ウイルス MU-49」とヘヴィに畳み込み本編を終えた。
アンコールは、駆け抜けるような疾走感とワンワン吠えまくりのシャウトがのったキラー・チューン「SPEED TONIGHT」で、客席はヘッドバンギングの嵐。再び熱気をみせ大いに盛り上がり、最後は「APPLE[WORLD]GO-AROUND」で会場はハッピーな空気に包まれた。

[set list]
01. ミラクルGO!
02. ハルシオンキャンディ
03. チューリップ中毒
04. Shouting Star
05. ベビラヴッ
06. ウイルス MU-49
[encore]
01. SPEED TONIGHT
02. APPLE[WORLD]GO-AROUND



電飾が光る派手なパレードを見た後みたいな、ふわっと浮くような余韻。
歌ものだったり、ヘヴィだったり、ポップだったり、ダンスチューンだったり、とにかく楽しいイベントであっという間に終わってしまった。いまどきっぽいのに、王道のヴィジュアル系の奇抜さみたいなところもきちっとあって引き込まれた。それは誰かをマネているとかっていうより、遺伝しているみたいに自然で、主旨は違うけどある意味“ヴィジュアルバカ”なのかも。なんて思ったり。
それぞれのバンドのこれからの展開と、vol.3に期待したい。

ResistarRecords PRESENTS 『治外法権 VOL.2』
1012.02.23(木)栃木・HEAVEN'S ROCK 宇都宮 VJ-2
1012.02.24(金)宮城・仙台 HooK
1012.02.26(日)北海道・札幌 cube garden
1012.03.01(木)愛知・名古屋 E.L.L
1012.03.02(金)大阪・大阪 ROCK TOWN
1012.03.04(日)石川・金沢 vanvan V4
1012.03.06(火)兵庫・神戸 太陽と虎
1012.03.08(木)岡山・岡山 IMAGE
1012.03.09(金)福岡・福岡 Drum Be-1
1012.03.11(日)福岡・小倉 FUSE
1012.03.17(土)東京・恵比寿 LIQUIDROOM


OFFICIAL WEB SITE
Blu-BiLLioN → http://blu-billion.jp/
BugLug → http://www.buglug.jp/
THE KIDDIE → http://kiddie.jp/
DOG inThe パラレルワールドオーケストラ → http://www.inu-para.com/

TOWER RECORDS ONLINE[Blu-BiLLioN/ブルー・ビリオン]
TOWER RECORDS ONLINE[BugLug/バグラグ]
TOWER RECORDS ONLINE[THE KIDDIE/キディ]
TOWER RECORDS ONLINE[DOG inThe パワフルワールドオーケストラ/ドッグ・イン・ザ・パラレルワールドオーケストラ]

with me [初回盤]

with me
初回盤

  • Blu-BiLLioN
  • Resistar Records
  • 2012/02/29
  • CD+DVD
■Track listing
01. with me
02. 嘘つき
[DVD]
01. with me/music clip


ギロチン [初回盤]

ギロチン
初回盤

  • BugLug
  • Resistar Records
  • 2012/02/22
  • CD+DVD
■Track listing
01. ギロチン
02. 三月十日
[DVD]
01. ギロチン/music clip


MA[STAR]PIECE(初回限定盤)

MA★PIECE
初回限定盤

  • THE KIDDIE
  • キングレコード
  • 2012/03/28
  • CD+DVD
■Track listing
01. MA★PIECE
02. mr.FIREBIRD
03. Sun'z up
04. 茜射ス空、落チル影
05. 来世の女神
06. Nutty Nasty
07. サマードリーム
08. ハッピーエンドが待っている
09. Destination
10. 美しきREDRUM
11. 二人のメモリーズ
12. stand by me
13. アダルト (bonus track)
[DVD]music clip
01. MA★PIECE
02. Sun'z up


101

  • DOG inThe パラレルワールドオーケストラ
  • Resistar Records
  • 2012/04/04
  • CD
■Track listing
01. Fun!Fun!Tomorrow!!
02. STRoooONG
03. TOKIMEKIトレイン
04. SPEED TONIGHT
05. ハルカ彼方へ
06. moon-blind
07. PERFeCT SCREAM
08. サクラ通り
09. PSYCHOのテレフォン
10. チューリップ中毒
11. OWARI NO SEKAI
12. ミラクルGO!
13. 絆~俺達はベストフレンズ~




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山之口洋著「オルガニスト」 [●BOOK]

初版 1998.12.20 新潮社刊
1998年 第10回ファンタジーノベル大賞受賞作品

音楽を愛し、そして人間を愛した
主人公たちの心の遷りゆきを感じながら
言葉の波をたゆたってもらいたい

[text●h.mariko]

第10回ファンタジーノベル大賞受賞作品。
作品云々に入る前に。
この、ファンタジーノベル大賞だが、とにかく懐が深い。
「ファンタジー」という枠は、いったいどこまでをさすのかが解りにくい。
私はこの賞を受賞してデビューしている作家を贔屓にしていることが多いのだが、ホラーとも取れる作品があれば、SFともとれるものもある。この「オルガニスト」は、どちらかといえばホラーと謎解きが入ってくるのだが、それが前面に押し出されていないのが「ファンタジー」のゆえんか。

「音楽に召されてこの世に誕生した」とも言われる天才オルガニスト、ヨーゼフ。彼を襲う交通事故、そして全身麻痺。オルガンを弾けなくなることの恐怖・・・。

それを支えるテオとマーリアの献身さと友情にはあたたかさを覚える。
そして、ヨーゼフが師に感じている屈折した感情。それは音楽への果てなき挑戦とも取れる。
事故や恩師の死と、話が生腥い方向へ向かいそうなところをバッハの音楽が埋めていくように、文章が連なる。
まるでおとぎ話のようなラストは切なさとも愛情とも取れるが、複雑に絡まり合った人間模様を一筆で描き上げたような感覚を覚えた。

音楽の演奏を生業とし、それに一生を捧げると決めた人が音楽を奏でられなくなったら、それは悲劇といえよう。その哀しみや苦節を、「オルガン」と「音楽」とで重厚に結びつけた作品はなかなかない。音楽を愛し、そして人間を愛した主人公たちの心の遷りゆきを感じながら、言葉の波をたゆたってもらいたい作品。

オルガニスト

オルガニスト

  • 山之口洋著
  • 新潮社
  • 1998/12
  • 単行本

オルガニスト (新潮文庫)

オルガニスト

  • 山之口洋著
  • 新潮社(新潮文庫)
  • 2001/08
  • 文庫


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vez「Fall silent」 [●ROCK]

mew single 2012.03.20 release

最高かつ最強の布陣にて、vez再始動
新たなるスタートを告げる怒涛のシングル

[text●i.akira]

vezprof.jpg
vez/ヴェズ

2007年4月、ex.HATE HONEYの高木フトシ(AKUH / gonvut / BAD SiX BABiES)を中心に結成され、何度かのメンバー・チェンジや不定期なライブ活動を行なった後、2009年12月のライブを持ってすべての活動を休止してしまったvez。しかし今年1月、約2年の沈黙を破り、ついに再始動が発表されたのである。それも、今までとはまったく“べつもの”と呼べるほどの変化を遂げて。
結成時からのメンバーであり、高木とのユニットAKUHやGHEEE、NACANO、そして昨年再結成を果たしたZEPPET STOREとしても知られるYANA(Ds.)はそのままだが、ex.GUNIW TOOLSであり、現在はAGE OF PUNK 、BUG、AC×ACなどで活動しているASAKI(G.)と、ex.Zi:kill~CRAZEで、現在はjohnny loves brautiganとして活動している飯田成一(B.)が新たに加入したことで、“高木フトシのバンド”ではなく、“4人のバンド”として新たなスタートが切られている。

本作はそんな新生vezの初音源であるが、そのサウンドには、長年やってきたバンドなのではないかと錯覚を覚えるほどの一体感がある。冒頭のワイルドなギター・リフからジワジワと重厚に展開するASAKI作曲のオルタナティブ・ナンバー「Fall Silent」、同じくASAKI作曲で、シンプルな展開ながらも危険な空気とスリルに満ちた「Cold lie」、活動休止前のvezでも演奏されており、高木がソロでセルフ・カバーもしている浮遊感と優しさに満ちたミドル・ナンバー「faily tale」と、今までとこれからを含めた、vezというバンドの確固たるスタイルを提示した3曲が並んでいる。もちろんこれがすべてではないだろうが、日本のロック史においても重要な位置にいる4人が集まることで生まれた化学反応を存分に楽しむことができるシングルだ。

3月20日でのリスタート・ライブでは、期待に胸を膨らませていた満員の観客を興奮の渦へと引きずり込んだ彼らだが、9月17日には下北沢SHELTERでのワンマン・ライブ開催が発表されているなど、ますますその動向から目が離せない。まずはこのシングルを聴きながら、こんなにも胸を躍らせてくれるロック・バンドの再誕を共に祝おうじゃないか。

OFFICIAL WEB SITE→ http://vez.jp/
高木フトシ(Vo./G.)→ http://akuh.seesaa.net/
ASAKI(G.)→ http://www.e-sidewalk.net/
飯田成一(B.)→ http://sevenskulltrap.com/
YANA(Ds.)→ http://www.dryasdust.biz/

vezcd001_200.jpg

Fall silent

  • vez/ヴェズ
  • 2012/03/20
  • CDR
    公式H.Pおよびライブ会場で販売
■Track listing
01. Fall silent
02. Cold lie
03. Fairy tale

mail order → [ Fall silent ]






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